今日の日経平均株価はついに1万7千円を割り込んでしまいました。
ついこの間まで2万円前後を維持していたのに、あっという間に年初の水準まで
戻ってしまった形です。
中国発不況で日本経済にもどんよりと暗雲が立ち込めてきています。
下げ局面では4頭のクジラと称する公的資金が買い支えに入っていたようですが、
クジラさんの苦闘も虚しく、すっかりトレンドは変わってしまったようです。

赤線はニューヨークダウ、青線が日経平均

赤線はニューヨークダウ、青線が日経平均

上のグラフはアメリカのNYダウと日経平均を過去2年間で比較したものですが、
今年の1月くらいから2本の線に大きな差が開いていることが分かります。
両国の実体経済を考えると、今年に入ってからの日本株の爆上げはいささか
買われ過ぎだったようにも見えます。
私自身はあいにく株式はほとんど持っていないので直接の影響はありませんが、
高齢者をはじめ金融資産を持つ人の消費マインドはかなり落ち込みそうです。

政府の現状認識は甘い

首相官邸のホームページで9月25日の記者会見記録を読むと、

補正予算による経済対策を策定することは現時点では考えておりません

と総理がはっきり述べています。
世界経済の不協和音をあまり深刻に受け止めていないようにも聞こえます。
投資家のため息が聞こえるようです。
再来年には消費税増税が迫っているのに、消費者物価は下落基調といいますし、
少しでも経済のお化粧をしておかないとまずいのではないでしょうか。

これまでの日本株は経済対策や黒田バズーカと期待先行型で買われてきました。
しかし、これらはあくまで時間稼ぎに過ぎず、今思えばこの間に取り組むべき
根本的な問題解決が実に疎かだったと思えてなりません。

日本の本当の危機は少子化だ

日本経済が抱える根本的な問題とは少子高齢化による国内需要の先細りです。
ものを買う人(需要)が少なくなってデフレになる。
価格は上がらないし量は減るしでは企業の売上が伸びようもありません。
成長を求める企業はやむなく海外市場に流出しています。
一刻も早く少子化を食い止めなければ国家が衰退してしまいます。

我が国の人口は減る一方(平成27年版高齢社会白書より)

我が国の人口は減る一方(平成27年版高齢社会白書より)

北海道新幹線が札幌にやってくる平成43年には人口がいまより1割減る試算です。
中国や北朝鮮のミサイルも怖いですが、本当は少子化のほうがもっと怖い。
少子化対策は平和安全法制に匹敵するくらい重要な国家的課題なのです。
しかし、少子化対策として政府のやることといえば保育所を増やすくらいで、
まるで病人に絆創膏を貼るような虚しさ。
私は子育て世代にもっと手厚い支援の手を差し伸べるべきだと考えるのですが、
どうにも高齢者世代に政策資源が集中しているように思えてなりません。

いまこそ世代間格差の解決が必要

今の若い世代はバブルも経済成長も知らない世代です。
まじめに働いていれば誰もが給料が増えるという時代ではもはやありません。
非正規雇用にブラック企業と、はっきり言って若者世代は貧しいのです。

30代の平均所得が激減している(少子化白書より)

30代の平均所得が激減している(少子化白書より)

上のグラフは30代の収入を15年前と比較したものです。
1997年の赤いグラフは年収600万円くらいの層が最も多いのに対して、
ブルーの線の2012年では年収300万円台が最も多くなっています。
収入が100〜200万円くらいの人の割合もずいぶん増えています。
つまり、この15年間で子育て世代の収入が激減しているのです。
これでは安心して子供を育てられるはずもありません。
それにもかかわらず子育て世代の税金や社会保険料は毎年上がり続けています。

年金保険料はいつまであがり続けるのか(厚労省HPより)

年金保険料はいつまであがり続けるのか(厚労省HPより)

団塊の世代が生まれた昭和23年に3%だった厚生年金保険料はいまや17.8%。
これだけ負担しても年金安心100年には程遠く、いずれ財源枯渇が見込まれています。
いったいどれだけ高齢者世代に仕送りをすれば済むのか。
そしてこれから生まれてくる子供たちにどれだけ借金を背負わせることになるのか。
この閉塞感を解決するのが政治の役割のはずなのですが、現実はどうなのでしょうか。

いつかは解決しなければならないこの問題。
(私自身を含めて)社会保障削減を堂々と主張できない政治家が悪いのか、
それとも福祉に頼り過ぎる国民の意識に原因があるのか?
戦争反対と騒いでいるSEALDs(シールズ)の皆さんにも考えて欲しい問題です