どうして札幌の道路はガタガタなのか

いまから10年ほど前、千歳市から札幌市に引っ越してきた私が最初に驚いたこと。
それは朝晩の交通渋滞がひどいこと、そして歩道がガタガタになっていることでした。
千歳市は道路や公園、図書館や運動施設など、市民が使いやすい施設が整っています。
空港や多くの製造業、自衛隊もあり、財政が豊かなことが理由かもしれません。
実際に千歳市は本当に住みやすいし、若い人も多く、道内では数少ない人口増加都市です。

「どうして札幌とこんなに違うのだろう」と調べてみました。
すると、札幌市は過去に大借金で公共投資を繰り返した結果、市債の発行残高が2兆円近くも積み上がってしまい、公共投資を控えていることが分かりました。
8年前に上田市長に変わってから、「まちづくり政策」に転換し、公共投資をさらに極端に絞り込んでいます。
その結果、建設会社の倒産が相次ぎ、冬季の除雪にも影響が出ていることは皆様ご承知の通りです。

金利が低い時は積極的な公共投資を

年配の方はご存知だと思いますが、戦後から80年代まで金利は5~9%が当たり前の時代がありました。
いまは定期預金に預けても利子はほんのわずかですが、逆に言うとこんな低金利の時代は将来に向けた投資のチャンスでもあります。
少し難しい話になりますが、マクロ経済学では、金利が高いときは投資を控えるよう、反対に金利が低いときは投資を増やすよう、自動的に市場が導くメカニズムがあることが知られています。
札幌は、昔の金利が高いときに無理な投資をして、いまだに借金返済に苦しんでいる一方で、金利が低い今、投資を減らしているのは、経済原理からまったく反対の政策を取っているのです。
金利が低いということは不況であり、公共投資を縮小すれば、不況はさらに加速します。
マクロ経済学では上田市政はまったく誤った政策であることが分かります。

札幌のインフラ不足は経済損失を生んでいる

札幌市内で交通渋滞が起きているのに、対策を取らずそのままに放置していることは、人々の時間を無駄にして経済損失を生んでいます。
歩道の整備が不十分なために起こる交通事故は市民の大切な命を傷つけています。
私は札幌の都市の魅力を高め、経済活動を活発にするために、札幌市のインフラ投資はまったく不充分だと思います。
今年3月には大通と札幌駅を結ぶ地下道がようやく開通します。
冬でも暖かく安全に歩行できる空間ができて、本当に便利になります。
このような経済活性化につながる投資を行うのは政治の責任でもあります。

もちろん、いまの市の借金を着実に減らす努力は必要です。
しかし、未来のために本当に必要な投資を厳選し、着実に実行する決断力。
これこそがいま政治に求められているのではないでしょうか。

(次回は行政と議会のリストラについて考えます)