なぜ丘珠空港は人気がないのか

丘珠空港は、札幌の空の玄関口として親しまれてきましたが、昨年6月にA-NETがついに撤退。
いま空港の中は、ガラ空きで閑散としています。
丘珠空港は滑走路が1500Mと短く、ジェット機の離着陸が難しいこと、また冬季の除雪体制が不十分であったり、空港の運用時間が短いことなどから、航空会社にとって使いにくい空港です。
市内中心部から近いのに、アクセスが悪いことも足を引っ張る原因でした。
そのうえ数年前には空港駐車場が有料化になりました。
これでは利用客に「来るな」というようなものです。

ジェット化しか生き残りの道はない

A-NETは、ジェット機が飛べるように滑走路の延長強化をずっと市に求めていました。
しかし、市が無視し続けたため、「機材運用の限界」として同社は丘珠空港から撤退することになったのです。
札幌市はその代り、JAL系列のHACに補助金を出して、千歳から丘珠へ移転を促しています。
HACも多額の累積債務を抱えて厳しい状況で、喉から手が出るほど欲しい補助金に釣られて丘珠に移転するようです。
しかし、HACの機材も老朽化したプロペラ機で、いずれ機材更新が必要になります。
国内で整備できる機材となると、次はジェット機しかありません。
また冬は千歳のときより欠航率が高くなるはずです。
欠航が多いのはビジネス便に致命的な欠陥になります。
HACもA-NETと同じ悩みを抱え、いずれ撤退していくことでしょう。
結局、札幌市は補助金を出して、問題の解決を先延ばしするだけです。
このように、いまのプロペラ機しか飛べない空港では早晩、定期便がいなくなる運命なのです。
札幌市の補助金にも限りがありますし、鉄道と違って航空会社は路線の開設・撤退が簡単にできます。
丘珠空港の廃港はもはや時間の問題とも言えます。

滑走路延長が空港再生のカギ

丘珠空港は札幌市民の財産です。
丘珠空港の滑走路延長するとともに、除雪体制を整備して、冬でもジェット機が安全に飛べる空港とすべきだと思います。
そして新しい航空会社を積極的に誘致するのです。
新千歳空港とは役割分担のうえ道外への路線拡大を図ります。
いま世界の航空業界の潮流は、リージョナルジェットという50〜60人乗りくらいの小型機です。
小型なので燃費もよく、需要に併せた路線設定が柔軟にできることが評価されています。
最新型のリージョナルジェット機は、いまのプロペラ機と騒音はほとんど変わりません。
こうしたリージョナルジェットで丘珠-成田線が開設されれば、成田空港まで往復4時間も短縮され、世界により近い札幌になります。
丘珠と道内外を結ぶ路線が増え、丘珠空港の利用者が増えれば、空港周辺にホテルやタクシーなど航空関連の新たな経済需要が生まれます。
その結果、栄町近辺の雇用機会増加と経済活性化が実現します。
これこそ生きた公共投資なのです。

空港アクセスの改善も不可欠

併せて、丘珠空港の駐車場を元通り無料に戻し、利用しやすい空港にすることも必要です。
土地は充分あります。
地下鉄駅からの無料シャトルバスを運行し、中心部とのアクセス向上も図るべきでしょう。
(病院、スーパーも集客のために送迎バスを運行する時代です)
札幌市民の財産でもある丘珠空港を有効に利用し、経済対策にも役立つような方策を、市民みんなで考えるべきではないでしょうか。