今日は経済局の予算の審議が行われました。
長く続く不景気で市内の失業率も改善の道筋が見えない中、雇用拡大や
経済対策などに関して、各議員から20件以上の質疑がありました。
私は「アジア圏経済交流促進事業」(3400万円)を取り上げました。
この事業は、札幌市内の企業・事業者の海外へ輸出促進を目指すために、
札幌市役所に新たに相談窓口を設置するという内容です。
市役所内には残念ながら輸出の知識がある人はいないため、天下り団体の
「さっぽろ産業振興財団」に専門家を2名採用します。
この「専門家」というのはいったいどんな経歴の方なのか、私が今日の
予算特別委員会で尋ねたところ、担当の部長は、
「民間企業で長く輸入に携わってきた、経験豊富な方です」と説明します。
しかし、この事業は札幌の物産を海外に輸出するのが目的だとしたら、
輸入ではまったくアベコベです。
輸出の専門家を採用したほうがよいのではないでしょうか。
そもそも、市役所にわざわざ輸出相談の窓口を設けるまでもなく、
市役所そばの経済センタービル1階にJETRO(国)と北海道貿易物産振興
会が設けた「北海道国際ビジネスセンター」という窓口があります。
ここには、貿易の専門スタッフや、大手商社や都市銀行出身の本物の
専門家が情報提供や相談業務に当たっています。
そしてJETROは国策として、地球の裏側まで事務所を張り巡らせていて、
世界の貿易事情を知り尽くしたスタッフが多数在籍しています。
つまり、輸出拡大は我が国の国是であり、国が莫大な予算を投じて中小企業
を支援してくれているのです。
ここに、札幌市役所が中途半端な「専門家」を採用して、新たに相談窓口を
さらに一つ作るのは、税金の無駄のような気がするのは私だけでしょうか。
もう一つ、大きな問題があります。
それは「アジア圏経済交流促進事業」のなかに、「札幌コレクション」と
いうファッションショーへの補助金がコッソリ含まれていることです。
「札幌コレクション」は、最近テレビCMや新聞広告でも宣伝しているので
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
会場の「きたえーる」には、昨年は1万人近い来場者が集まったそうです。
来場者の8割は20代前半の女性。
にぎわいがあって素晴らしいイベントだと思いますが、でも海外への輸出
促進といったいなんの関係があるのか、分かりません。
委員会でこう質問したら、経済局担当の部長は、
 「中国・大連市や韓国・大邱市のデザイナーと人材交流を深めています」
と説明します。
札幌市役所職員は難関大学を卒業したうえ、難しい筆記試験を突破して
きただけあって、言い訳が本当に得意な人たちが多いです。
 「人材交流と輸出拡大は別ではありませんか」
 「どれだけ経済効果があったのですか」
こう私が問いただすと、部長は
 「補助金を出し始めてからこの5年間、輸出額は増えていない」
としぶしぶ答えました。
つまり、札幌コレクションへの補助金は輸出拡大に全く寄与しておらず、
税金の無駄遣いであることを札幌市幹部が認めたのです。
札幌市民が不況で苦しんでいるのに、市役所は雇用対策を名目とした予算で
天下り先を増やしたり、ファッションショーで遊んだり、ノンキな身分です。
これだけ指摘を受けても、予算を撤回しないのは問題だと思います。
でも、本当に一番の問題なのは、こんなおかしな無駄遣いがいままで5年間も
市議会の審議を素通りして、ずっとバレなかったことなのかもしれません。