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市電の新車購入5億円、MOTTAINAI

予算・決算委員会

今日の本会議で、市電(交通局)が「新車2両を5億円で購入したい」という
議案に反対しました。
札幌市の市電の歴史は長く、半世紀以上も前から使っている古い車両もあります。
これを札幌市は「雨漏りがする」などという理由で廃車にして、新車に買い替えたい
と言います。
電車の天井は鉄板ですから、冶金技術で雨漏りは簡単に直せます。
本当にそれだけの理由で、まだ使える電車をスクラップにしてよいのでしょうか。
そんなに札幌市電はお金を持っているのでしょうか。
ここで、5億円が札幌市電にどれだけの価値を持つお金かというと、札幌市電は
年間の売り上げがわずか約10億円しかありません。
しかも、売り上げより経費が多くて、毎年数億円の赤字が出ています。
民間企業に例えれば、赤字が積み重なって、倒産寸前の鉄道会社です。
そんな会社が「古い」というだけの理由で新車に買い替えてよいのでしょうか。
そもそも市電は古いのがダメではなく、古いから歴史があり評価されているのです。
実際に札幌の市電は北海道遺産の一つに認められています。
市電は明治、大正時代からある技術で、いまでも広島市など日本各地では
1世紀ちかく前の古い電車が普通に走っています。
良いものを大事に修理して使うことが日本の高い技術力の証であり、文化の誇り
なのだと私は思います。
今回の補正予算で札幌市が新車を買いたくなったのは、国の緊急経済対策、
いわゆるアベノミクスで国から補助金がもらえるようになったからだそうです。
ただし全額補助金を貰えるわけではなく、残りは札幌市民の借金です。
市電を利用しない市民にも負担させて、赤字の市電の赤字をさらに積み重ねる、
今回の札幌市の判断は常軌を逸していると言わざるを得ません。
しかし、この議案に反対したのは私の所属する会派と、みんなの党の木村彰男
議員の計4名だけでした。
環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性のマータイさんが提唱
する「MOTTAINAI(モッタイナイ)」はいまや世界の合言葉だそうです。
「環境3R+Respect = もったいない」という考え方が、札幌市68人の議員の
うち私以外の3名にしか理解してもらえなかったのが、本当に残念でなりません。


★今後の議会のお知らせ
明日2月27日は、午後1時から第1部予算特別委員会で札幌市の市債の発行に
ついて質問します。
インターネットで生中継がありますので、ぜひご覧ください。
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札幌市役所16階で傍聴することもできます。

コメント

  1. で、その新車を見た感想をお聞きしたいんですが。
    とても単純な話10億円の収入があるということは1日の市電の利用客は2万人近くになりますよね。
    その利用者は雨漏りしようがステップが高くてどっこいしょって乗ろうが、故障で立ち往生しようが「古いから歴史があり評価されている」って話ですかね。
    そもそも利用者の視点が欠けてるんじゃ無いでしょうか。
    そもそも今と同じ50年使おうと思ってるなら5億円だろうが単年度で見ればそんなに目くじら立てる必要があるんでしょうか。
    市民A氏の指摘した京福電鉄事故と、その後運休しつづけた「大いなる社会実験」とその後開通したえちぜん鉄道の話は地方交通を考えるときに勉強しておきたい項目だと思います。

  2. なんか、「新しい車両を買いたい!」っていうのも軽いし、
    「古いから歴史があり評価されているのです」っていうのも軽いんですよね。
    なんか両方ともフワフワしていて気持ち悪い。

  3. あなたは本当に路面電車の事をご存知なのですか?ちゃんと勉強されたのですか?私にはあなたの考え方がわかりません。路面電車は古い事が歴史を感じさせる?笑わせないでくださいよ、いくら歴史があろうがそんな事は関係ありません、今後はバリアフリー化をしなくては意味がないんですよ。その為には新車導入しか無いんですよ。あなたには一度ドイツに行くことをお勧めしますね、ドイツの公共交通政策を見ればこんなバカな事を言えなくなりますから。もしそれでもこんな考えを捨てられないのならさっさと議員をやめてください、その方が札幌のためです。

  4.  はっきり云わせてもらいますが、今の札幌市電の主力車両は車体・機器類共に相当に傷んでおり、もはや手の施しようのないような車両まで存在します。
     冶金技術がいくら進歩してるといっても、すでに経年劣化による疲労で傷みきった車両をこれ以上に酷使させ続けるのは得策ではありませんし、安全面においても特に問題が懸念されるのです。
     「それだけの理由」でまだ使える車両を廃車するのか。と疑問に思うようならば、2000年12月の京福電鉄越前本線の事故の記録等を読むことをおすすめします。この事故はまだ使える老朽車両が招いてしまった悲劇です。

  5. 札幌市内は、除雪費の削減による除雪の質の悪化で、
    渋滞がひどいことになり、積雪前と比べると、
    どこに行くにも所要時間が倍になるのはざらで、
    下手すると、車が埋まると言うような、悲惨な光景も、
    あちこちで散見するような惨状です。
    上田市長は、ループ化といい、やたらと市電にお金をかけたがっているようですが、
    市民生活には、もっとお金をかけるべき所がたくさんあるはずなんですがね…。
    市電改良は、中央区の沿線住民以外、ほとんど得がないと思います。

  6. いまだお役所はバブリーですね! 反対議員さんとしても何か”策”や工夫はしたのでしょうか? 
    月並みですが街頭演説や署名活動 他の会派への働きかけ etc 見えてきません。。。。