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「低炭素社会」と「脱原発依存」は実現可能か?

今日は市議会予算特別委員会で環境局の審議を行いました。
札幌市は上田市長の公約に基づき、「低炭素社会」と「脱原発依存」という二つの
目標を掲げています。
このまま地球温暖化が進めば、人類の居住環境に大きな悪影響があると言われ、
京都議定書で温暖化防止の取り組みを世界で誓ったのが今から十数年前。
札幌市は平成32年(2020年)までに温室効果ガスの排出量を約700万トンまで
減らす取り組みを進めています(ピーク時は約1200万トン)
しかし、2年前の震災で原発が停止してから、市内のCo2の排出量が2割弱も
増えていることが今日の議会での市役所側の答弁で分かりました。
冷静に考えれば、原発が停止している分の電力は原油を燃やしてCo2をモクモク
吐き出しているわけですから、脱原発は一見地球に優しいように思えて実は結果
として地球温暖化を加速させているという矛盾が明らかになります。
私が現時点で考えている温暖化対策としては、福島の反省を元に全国の原発の
安全性を点検し、安全が確認された原発から順次再稼働させることだと思います。
一方で安全性に確信が持てない原発についてはきっぱりと廃炉すべきです。
どっちつかずの問題先送りではなく、早急に結論を出さなければなりません。
幸いに安倍政権はこのような方針で原発再稼働問題に取り組むようです。
札幌市が掲げる「低炭素社会」と「脱原発依存」の二つの目標はそれぞれが理想
ではあることは間違いありません。
しかし、これら両方を同時に実現することは日本の高度な技術力でも困難です。
今日の委員会で私は、
 「温暖化防止のために脱原発依存という看板を当面撤回してはどうでしょうか」
と上田市長に尋ねたのですが、
 「Co2削減を考えるのは北海道電力の役目だ」
 「再生可能エネルギーを増やせば、脱原発は実現できる」
 「札幌にも膨大な再生可能エネルギーが眠っているんです!」
との熱を帯びた答弁であっさり斬り返されました。
私は
 「現実的には市内の温暖化が加速しています」
 「夢から目を覚ましてください」
と訴えたのですが、いまひとつ意見はかみ合わず議論は終わりました。
上田市長の考えは長い目で見れば決して間違いではないと私も思います。
しかし、札幌市を率いるトップとしては、もっと現実を直視してほしい。
市長の方針に職員も市民も民間企業も従わざるを得ないのです。
それにしても今日の議会ではあまりにまっすぐな上田市長の思いに触れて、
「人を説得するのは難しい」としみじみ思いました。

コメント

  1. 地下鉄の車内に貼ってある、上田市長が豪華な鍋を前にして節電を呼び掛けているポスターを目にするたび思います。
    確かに環境を考えるのは良いことです。
    しかしながらそれを考えるだけの余裕すらない市民に、はたして彼はちゃんと目を向けているのでしょうか?
    月末になるたび「今月どうしようね」なんて会話をしている多くの低所得者層にとって、市や道や国の財政よりも、当然環境よりも家計を優先してしまうのは致し方のないことなのです。誰にも咎め立てられるいわれはありません。
    たとえ電気料金が上がろうとも、今は環境を優先して考えなければならない。
    ええ。理論的には正しいです。おそらくは正しいのでしょう。
    しかし、その考えとあのポスターの意図が、コロンコロンに太れるほど暮らしに余裕がない市民に届くとは思えないですね。
    もし彼にお会いする機会があったら、まずは自転車で自家発電でもしては如何ですか?と御提案差し上げたいです。

  2. 太陽光とか風力とかはあまりあてにならない電力ですね。しかも、膨大な土地を必要とする、効率の悪いエネルギーです。環境負荷も実は結構大きいんじゃないかと想像してます。(どなたか教えてください)
    その当てにならなさゆえに、太陽光や風力に頼ろうとすればするほど火力などの安定電力を当てにしなきゃならないという矛盾が生じますね。
    日本のような資源の無い国は、危険性を正確に承知の上で原発を動かしていくしかないんじゃないかと、震災直後からもずっと思ってます。
    以前までは、「安全だ」と言い張らないと原子力開発ができなかった部分があったと思いますが、それが改修への投資を遅らせたりしたのかなと思ってます。
    原油やガスの産出国やメジャーに生殺与奪を握られるのは勘弁です。

  3. 個人的には、全面的に金子先生の意見に賛同します。
    「低炭素社会」と「脱原発依存」という二つの目標、両立させるには、この2つは
    矛盾しているとしか言えません。
     「再生可能(恐らく太陽光なんでしょうが)エネルギーを増やせば、脱原発は実現できる」
     「札幌にも膨大な再生可能エネルギーが眠っているんです!」
    じゃあ、具体的にどれぐらいのエネルギーが眠っていて、いつ実用可能なのか。
    それを利用する為にどのぐらいの投資が必要なのか、土地の用途(調整区域に建てるでしょうから)上問題はないのか、北電との兼ね合いはどうなのか、
    あまりにも抽象的過ぎて、これでは絵に描いた餅ですよね…。
    で、都合が悪くなると
    「Co2削減を考えるのは北海道電力の役目だ」と丸投げ。
    車の排出するガスや市民の暖房使用からもCO2は出ている訳で。
    理想ばかり語って、都合の悪い現実からは目をそらしているようにしか思えないのですが…。