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「市職員など公務員396人の親が生活保護を受給」札幌市が集計

市政情報ファイル

「クラブ経営で売上1億円超を稼いだ韓国人女が生活保護を受けていた」という衝撃の
ニュースが産経新聞に出ていました。
参照:「クラブ経営で売上1億円超 韓国人女の生活保護不正受給の顛末」(MSN産経ニュースへリンク)
生活保護と言えば一年前には売れっ子芸人の実母が生活保護を受けていたことが
大きな話題になりました。
子がテレビ出演で年収数千万円も稼いでいるのに、親は別家計を装って生活保護を
受けとっていることが分かり、「非常識だ」と厳しい世間の批判を浴びたのです。
中には子が所有する高級マンションを親が借りたことにして保護費から家賃を払い、
子はその家賃で住宅ローンを払っていたという、とんでもない芸能人もいました。
生活保護はあくまで「最後のセーフティーネット」です。
家族も親戚も知り合いも、誰も頼る人がいない場合に国が最低限の生活を保証すると
いう仕組みです。
法律でも3親等までの家族は扶養の義務があります。
核家族化が進んだ今日とはいえ本当に生活が困窮しているならば、家族は助け合って
生きるのが本来の姿だと私は思うのですが、世間はそういう人ばかりではないようです。
札幌市で生活保護を受ける世帯は約5万世帯ですが、芸人事件の後に私は公務員を
親子関係に持つ生活保護世帯が札幌にどれくらいいるか市役所に尋ねてみました。
下記が札幌市役所が集計した数字です。


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(資料出所:札幌市保健福祉局)
表の読み方をご説明しますと、たとえば一番左の欄で札幌市が73世帯となっているのは、
札幌市職員の親73世帯が生活保護を受給しているということです。
子は働いて市役所から給料をもらい、親は働かずに市役所から生活保護をもらい、
親子ダブルで市役所からお金を受け取っている、という構図です。
同じ札幌市内に住んでいる親子が助け合うこと無く、別世帯として生活保護を受けるという
ことは普通の市民感覚では考えにくいのですが、
 「市役所は給料が安いから親を養うことは出来ない」
 「住宅ローンの支払いで精一杯」
 「子どもの学費が大変」
といった理由で子が親の扶養を拒むと、親は生活保護を受けられるらしいのです。
法の抜け道を知る公務員ならではの錬金術と言わざるを得ません。
今回の調査では親子関係だけに絞って調べていますが、夫婦、直系血族、兄弟姉妹など
法律で扶養義務が定められた人に対象を広げればこの数はもっと増えるはず。
このように支出される生活保護費は国全体で約3兆円に達します。
これを負担しているのは、毎日まじめに働いて正直に納税している国民です。
国民年金をこつこつと満額納めた人が受け取る年金はわずか月6万5千円。
一方で年金を未納の被生活保護者が老後に受け取る補助費は月約13万円。
生活保護は医療費、税金、水道、NHKなど全部無料です。
このように保険料を正直に納めた方が損をするというのが日本の年金制度の実態です。
去年、札幌市ではベンツやベントレーなど高級車を何台も乗り回していた保護受給者が
逮捕されたという事件もありました。
市役所はヤクザ風味の男にノーチェックで保護費を渡していたのです。
まじめに働いた方が損をする社会では、いずれ国は滅びます。
残念ながら7月の参議院選挙の争点にはほとんどなっていませんが、生活保護制度は
地方自治体だけでなく、国家の根幹を揺るがしかねない状態になっていると思います。

コメント

  1. 生活保護家庭で生まれ育った子供について考えたことはありますか?
    親が生活保護というだけで色んな負い目を感じながら生きていく気持ちは分かりますか?
    結婚しようにも親が生活保護ということで、相手の両親から嫌な目で見られることもあるんです。
    就職して収入を得ると子供は親に対する扶養を求められますが、親を扶養しながら生きていくには
    経済的に同世代の若者より大きな格差が起きます。結婚や子育ては難しいです
    これだと人口はどんどん減るばかり

    生活保護家庭の子供には精神的な自立が必要だと思います。 その結果、公務員になるのは悪い事ではないと思います。

    親子そろって税金で生きているというその見方(考え方)が、さらなる生活保護を生む原因の一つだとは思いませんか?  

  2. 家にお金を入れず暴力をふるう父親と、何とか
    調停離婚した母親と生活して、公務員になっても、父親の生活を、みなければいけないんですか?
    そういう親の子供は、公務員、議員になっては、いけないんですか

  3. 既存のケースワーカーへの調査権限の拡大は最も危険でタブーであったと思います。

  4. 上記レッサーパンダ様のコメント、
    「不正受給者と貧困者の区別、そこに細やかな対応が出来る仕組み。
     そんな草案を持った上で御対応なさる、今後の金子議員のご活躍を応援しております。」
    に全く同感です。
    誰しも本当に困っている人のところに税金を投入するのに文句は言いません。
    不正受給が増えているから問題となるのです。
    私が以前勤めていたクリニックにも公務員の息子を持つ生活保護の女性がいましたが、まあ、確かにこんな母親じゃ縁も切りたくなるだろうなぁ。。。。と思うような人でした。
    我が身に置き換えると、何が何でも親族を扶養するのは難しい場合があるでしょう。
    また、親子や事実婚夫婦で近所に住んでいながら別々に部屋を借りて、一緒に住んでる場合も多くあります。
    マンションと車を子供名義にして、堂々と外車に乗って来る受給者とか、
    保護費でパチンコや酒に溺れ、アルコール肝炎や糖尿病になってしまった受給者、
    動物を何匹も飼ってる受給者、
    睡眠薬ばかり「落としたから」とか「母親が勝手にのんでなくなってしまった」とか、またもらいに来る受給者etc…
    逆に、一生懸命働いて、足りない分を保護費で補う人ももちろんいらっしゃいます。
    まじめに働いている人が馬鹿を見る世の中ではいけません。

  5. 僭越ながら金子議員。この内容で生活保護の支給額に言及するのは片手落ちではないでしょうか?
    日本では国民がその収入の41%ほどを国に納めているのに、それで国家財政を成り立たせることができず、すぐに年金や保護費を引き下げる方針を打ち出してしまう行政にこそ問題があると思います。
    なので金子議員が保護の問題と行政責任とを別個に考えて、「正直者が馬鹿を見る」と簡単に仰ってしまうのは理解に苦しみます。
    支給額を引き下げるということは、おそらくは大多数であろう真に困窮している受給者を窮地に立たせてしまうのですよ。
    なんらかの行政サービスや援助を受けている人の多くは、申し訳ないと思う負の気持ちをきっと心に持っていると思います。
    ならばこちら対応側も、たぶん彼らはそう思っているであろうと斟酌して接するのが日本人の美徳ではないでしょうか。
    いけないのは不正受給者であって、生活保護制度の詳細だとは到底思えません。
    では議員にお伺いします。
    心に美徳を携えた、しかし現在は生活に困窮している人たちを、機械的に、それこそエクセルの支出名目よろしく“支給額引き下げ”項目として不正受給者と同枠に扱っていいものなのしょうか?
    この問題はあくまで一部の不心得者だけのお話です。
    金子議員のお考えが、仮にその方針が決定されれば、では苦しむのは誰ですか?
    それ以前に、不正受給者を減らす取り組みは本当に充分と言えるものだったのでしょうか。
    お役人様は、強面の不正受給者には何も言わず、早い自立を願っている弱腰の受給者に対して厳しく当たってはいませんでしたか?
    地域経済を発展させて、そもそもの困窮者数を減らす取り組みは?
    議員のコメントに、
    「併せて、生活保護の支給水準を国民年金以下に切り下げるべきです。正直者が馬鹿を見る仕組みは改めなければ国が滅びます。」
    と、ありました。
    おそらくは私の読解力不足でしょう。先に謝罪しておきます。申し訳ありません。
    ですが残念ですね。
    現状やむなく生活保護を受けている市民も、その多くは過去に年金も保険料も税金もちゃんと納めていた人たちです。国に自身の収入から41%もお支払いしていた善良な市民たちなのです。
    なのに「保険料を正直に納めた方が損をするというのが日本の年金制度の実態です。(記事本文抜粋)」とは、いかがなものでしょうか。
    生活困窮者は国のお荷物ですか?
    保護受給者がいるから年金生活者が損をしているのですか?
    違いますよね。
    年金の受給額が少ないのは行政の責任です。
    不正受給者を見過ごしてきたのもそうです。
    公務員の親族が保護を受給していた責任も同様です。
    年金受給者の方が損だから(金額が少ないから)、生活保護費を引き下げる。
    ……すみません、議員。これはナンセンスですよ。
    確かに現在は、不正受給問題について各メディアが熱心に煽っています。国民の目は以前よりも困窮者に厳しくなっていることでしょう。
    しかし、それをいいことにテレビで報道された芸人や非合法組織の方たちを引き合いに出して、さあ支給額を減額しよう!と叫ぶのは安直に過ぎます。弱者救済からかけ離れています。
    周囲から反論され難いテーマを持ち出してプロパガンダを行う活動家に近い行動です。正しいことと良いことは別ですよ。
    不正受給者と困窮者の区別、そこに細やかな対応ができる仕組み。
    そんな草案を持った上でご対応なさる、今後の金子議員のご活動を応援しております。

  6. 「扶養家族の認定を厳格化」これができれば現場のケースワーカーの仕事は本当
    に楽になりますね。あらゆる状況に心を無くして機械的に対応していけばよくな
    るから。
    ただ、事はそんなに単純じゃないような気がします。
    今のシステムでは、むしろ少数の脱法者には目をつむりながら困った人を救って
    いくしかないかなと思います。。
    むしろ金子先生には、一気にベーシックインカムとか負の所得税の議論まで持っ
    ていくくらいの方になっていただきたいですが。

  7. ささやき様、扶養家族の認定を厳格化するべきだと私は思います。
    併せて、生活保護の支給水準を国民年金以下に切り下げるべきです。
    正直者が馬鹿を見る仕組みは改めなければ国が滅びます。

  8. それで、金子先生は、どのように改善を提案されるのでしょうか?気になります。

  9. <豆知識>
    国税の延滞金からは逃れることはできませんが
    札幌市の税の延滞金は逃れることができます。
    延滞金の納付書は無視しても催促はありませんよ。

  10. 納税は国民の義務です。しかしながら生活苦のため滞納してしまった場合でも
    銀行のローンよりも利率が重い延滞金が加算されます。
    国民の義務である納税ゆえに、真面目に、税金、更には延滞金含めて払い続けた人と
    こういった、「どうしようもない最後のセーフティネット」を悪用する人との
    温度差に、本当の矛盾を感じます。
    正直者が馬鹿を見る世の中では、子に道徳を教えることなんて無理だと思います。