最近、新聞折り込みの学習塾のチラシに「開成中対策模試」とよく出ているのを見て、
「札幌から東京の開成中を目指す猛者がいるのか?」と私は驚いていたのですが、
これは名門・開成中ではなく、札幌に新たに出来る開成中等学校のことを指している
ことを知って2度驚きました。
学費の高い私立中学ではなく普通の家庭でも通える公立中高一貫校への保護者の
期待は高いようです。
さて今日、教育委員会事務局から札幌市東区元町に平成27年度に開校する6年制
一貫教育の開成中等教育学校の入試の基本方針の説明がありました。
概要は下記のとおりです。


(1)募集人員 160名(男80名、女80名)
(2)選考方法 適性検査と調査書で定員の3倍まで絞り込み、個人面談を実施。
         候補者を対象に男女別に公開抽選を行い、入学者を決定
(3)適性検査 特定の教科に特化しない筆記検査で思考力、判断力、表現力を見る。
         検査の結果は後日、本人の求めにより提供する。


適性検査を行ったあとに公開抽選で決める、というのが最大の特徴です。
テストでどんなに素晴らしい成績を上げても運が悪ければ合格にはなりません。
一見公平なようで実はとても残酷なシステムといえるかもしれません。
適性検査というのも耳慣れない言葉ですが、教委によると「受験競争の低年齢化を
招かない」ためにあえて学力検査とはしないとの説明です。
学力検査ではないというと、いったいなにを検査するのか、すこし疑問を感じます。
また6年間の中高一貫教育を通じて開成でどのような人材を育てるのかについては、
「将来の札幌や日本を支え国際社会で活躍する自立した札幌人を育成する」とのこと。
高邁な理想ですが、しかしかなり漠然とした目標です。
「具体的にはどういう人物なのですか?」「目標としている偉人がいるのですか?」と
尋ねたところ、「特にそのような想定している人物はいない」とのこと。
国際社会で活躍するためには高い語学力が必要ですが、それについて尋ねたところ、
「特に語学教育は考えていません」との回答。
将来の札幌や日本を支える人材を育てるためには、北教組まみれの先生ではなく
それなりの先生を札幌市中の学校から選りすぐって配置した方がよいと思いますが、
これまた「特に考えていません」との回答。
結局のところ教育委員会では進学校にするのか、実学校にするのかも決めておらず、
卒業後のことはおろか、在学中のカリキュラムもまだあまり考えていない様子です。
私は学校の最大の役割は子どもに確かな学力と体力を習得させることだと思います。
頭の柔軟な十代のうちに先人が築いた知識を最大限に習得させ、その確かな礎を
もとに自分で考える力を開花させていくのが教育のあるべき姿ではないでしょうか。
ところが学力については受験競争を口実に猛烈な拒否反応を示す議員がいるためか、
教委は教育の最大の意義についてまったく触れようとしないのが残念に思います。
そもそも、札幌市の義務教育はただでさえレベルが低いと言われています。
札幌を将来もっと豊かな活気ある街にするためには、未来を担う子供たちの教育に
今よりもっと力を入れる必要があります。
こんな考えでせっかく作る公立の中等教育学校だからこそ、しっかりとした教育理念と
やる気のみなぎった先生の下で6年間掛けてしっかりと有為な若者を育ててほしい。
しかし残念ながら今の札幌市教育委員会ではそのような方針は持っていないようです。
この入試の基本方針は7月23日に開催される教育委員会会議で決定される予定です。
会議は公開で行われます。
(リンク)
第13回教育委員会会議開催のお知らせ

平成25年7月23日(火曜日)13時30分から