参議院選挙から一週間が経ちました。
選挙の結果を受けて、厳しい国民の審判を受けた民主党だけでなく、みんなの党も
内部が大荒れになっているようです。
報道によると、「江田幹事長と渡辺代表が公の場で激しく対立している」とのこと。
みんなの党のホームページでも、江田幹事長が記者会見で
 「参議院選挙の候補者擁立過程や政治資金の運用が不透明だ」
と渡辺代表の党運営を厳しく批判する様子が録画中継で公開されています。
これまで両者の不仲が漏れ伝えられたことはあったものの、このような党幹部間の
意見対立が党の公式ホームページに掲載されることは異例の事態といえます。
政党の金庫を預かる幹事長自らが党の政治資金の不透明性を訴えるということも
前代未聞の出来事です(渡辺代表は否定しています)。
一方では先月に選挙が終わったばかりの東京都議会で、みんなの党所属議員が
分裂したとのニュースも飛び込んできています。
会派の幹事長ポストをめぐる紛争が会派分裂につながった、とのこと。
こちらは地方議会での事件だけに他人事とは思えません。
関係者のホームページ上の発表や報道だけでは事件の真相はよく分かりませんが、
政策の違いで分裂したのではなく、むしろ党の利権や組織の主導権をめぐっての
争いの色が濃いようにも思われます。
ポストやカネをめぐる争いはどこの組織でもよくあることですが、既得権益の打破を
訴えるみんなの党自体がひとつの既得権益になった、ということかも知れません。
思いかえせば今回の参議院選挙では、「政策はこれから勉強します!」と街頭演説で
堂々と語る候補者が東京選挙区から立候補して、案の定惨敗する、という政策政党
としては考えられない出来事が起こりました。
さらには、渡辺代表の甥が世襲の批判を浴びながらで比例代表に滑り込んだり、
元民主党の現職が何人も看板だけ変えて出馬するなど、支持者にも分かりづらい
現象が続きました。
私はみんなの党に属してから3年足らずですが、つくづく不思議な党だと思うのは、
ここには組織図や名簿、電話帳といった通常の組織にあるべきものがないのです。
本部から支部には選挙のときだけメールで通達が来るのみで、逆に支部から本部に
情報や意見を吸い上げる仕組みはありません。
政策はどのように決めているのか、資金はだれが動かしているのか、人事はどう
動いたのか、なども非公開で、少なくとも一介の地方議員には発言権はおろか、
これらの情報が公開されたことがありません。
今回の参議院選挙については、さすがの私も一地方議員として物申したいことが
あります。
江田幹事長も「地方議員総会を開くべき」と仰っていますが、全国の地方議員を
集めての総会はこれまで一度も開かれたことがなく、発言の機会がありません。
これまでも例えば地方自治法の改正といった、地方議会に影響の大きい事項に
ついてすら、地方議員には意見を申し述べる場がないのです。
こうやって考えると、みんなの党が地域の草の根の声を吸い上げる本当の意味での
国民政党になるためには今の党運営でよいはずがなく、代表選挙の実施を含めた
抜本的な組織改革が必要だと思わざるを得ません。
このまま一部の国会議員のための党のままでは、これ以上の国民の支持の広がりを
得ることは困難です。
そもそも日本は莫大な借金に年々増え続ける社会保障、人口減少に伴う経済縮小、
近隣諸国の脅威、インフラの老朽化、福島第一原発の収束など、国も地方も課題は
山積で一刻の猶予もない状態です。
みんなの党は、いつまでも「確かな野党」のお気楽さに安住している場合ではなく、
本気で既得権益に切り込んでいかなければ早晩、国家運営が破綻に窮することは
誰の目にも見えています。
みんなの党自体が結党から4年経ち、政治家と政党交付金という既得権益を持つ
組織になりました。
我が国の政治家の多くが既得権益の代弁者である悲しい現実の中で、納税者の
立場で本気で改革を進められるのは、覚悟としがらみのない政治家集団だけだと
思います。
政治家であることは生計を維持する手段であるべきではなく、少なくとも3年後の
衆参選挙では政権を握って日本を変える覚悟でなければ、政治家として存在する
意議すら疑わしいと思います。
日本維新の会と連携するのがよいのか、それとも民主党と連携するのが良いのか、
政情に疎い私には分かりませんが、少なくとも、いまのみんなの党のままでは
日本は変えられない。
一地方議員の自分には一体何が出来るのか。
そんな焦りを抱いています。
本稿のまとめ


・選挙に勝つのが目的ではなく、既得権益まみれの政治を変えるのがみんなの党の目標
・今のみんなの党は選挙当選目当ての一部の国会議員のための政党になっている
・今後の発展のためには閉鎖的な党運営を改めて、真の国民政党に脱皮する必要がある