4月からの消費税増税を控えて、あちこちで増税前の大セールが始まっています。
すべてのモノの値段が一斉に上がるわけですから、私達の生活にも大きな影響が
あります。
これに向けて、政府の方針で低所得者層に1万円を配る事業が決まっています。
給付金を受け取れる対象は住民税が非課税の世帯の市民です。
老齢年金受給者にはさらに5千円が追加されます。
「なぜ1万円か?」と聞くと、食料品値上がり額の1年半分に相当する計算だそうです。
1年半分と中途半端なところから、なんとなく後付けの計算のように聞こえますね。
札幌市全体で給付金を受けられる対象者は約40万人で、子育て世帯向けの特例給付金を

合わせると予算は総額68億円にもなります。
5人に一人が受け取る計算で、市民一人あたり3500円くらいの予算に相当します。
2月14日からはじまる定例市議会の平成25年度補正予算に提案されています。
消費税増税を決めたときは「福祉のためにみんなで我慢しよう」と国民は覚悟したのに、
お役人さんは税収が入ってくる前から早速バラまいてしまう、この不可解な行動には

首を傾げざるを得ません。
さらに大きな問題はこのバラマキの方法です。
40万人もが対象ということですから、きっと札幌市役所の大型コンピュータで対象者を
自動的にリストアップして小切手を渡すのか?と思ったらそうではなく、市役所の中で
税務課と福祉課が住民税の情報を交換するのは国の方針で禁止されているため、
すべて手作業になるのだそうです。
なぜかというと個人情報保護のためとか。
1万円を配るやり方としては、まずは市民に給付金制度を全戸配布の広報などで
お知らせして、対象者から自発的に申請書を出してもらいます。
ご自身が非課税世帯であると証明できる書類を税務課で受け取り、それを貼り付けた
申請書が市役所に届いたら、福祉課で点検してOKであれば振り込みます。
別の誰かに扶養されている方は外したり、もし振込先が間違っていたら再度申請書を
直してもらったり、と1万円を配るためには膨大な作業が発生します。
身寄りのない施設のお年寄りはどうするのか、DV被害者の給付金はだれに渡すか、
DVかどうか争いがある場合はだれが判断するのか、施設の児童はどうする?など
考えだすと疑問がいっぱいです。
インターネットが普及し、お年寄りや小学生でもスマホを持っている時代に、いまだに
紙の申請書をやりとりとはずいぶん前近代的なやり方です。
1万円を配るのに要する経費は札幌市だけで9億円にもなるとのこと。
札幌市全体に68億円配るのに9億円も費用がかかるということは、1万円配るのに
1350円かかる計算。
なんともコスト意識のないやり方です。
おかしな仕組みだなと思うのは私だけでは無いようで、市の担当者によると日本中の
自治体が困っているそうです。
現場を知らない国の役人が霞ヶ関で考えるとこういうことになるのでしょう。
そもそも中途半端な給付金を決めた政治家が悪いのかもしれません。
こんな無駄遣いを国中で続けていたら、いくら消費税を上げても追いつかないはずです。
国民の支持が厚い安部総理にはぜひ頑張っていただきたいのですが、外交や防衛、
教育など課題が山積で、残念ながらそこまで手が回っていないように感じます。
このままでは外国から領土領海は守れても、肝心の国民経済が廃れてしまいます。
この先の日本は人口減少と経済衰退で税収が増える見込みはあまりありません。
税収減時代に合った、スリムで効率的な行政制度への転換が急がれます。