く市議会の自分の机の上に札幌国際芸術祭のパンフレットがおいてありました。
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札幌国際芸術祭は7月19日から始まるのに、前売り券がまだ8枚しか売れていないとの
衝撃の記事が先日、読売新聞に載っていました。
最近ポスターは市内のあちこちに張ってありますが、パンフレットを見たのは初めて。
今頃パンフレットが届いた所を見ると祭りの準備は相当遅れているのかもしれません。
パンフによるとお祭りは「エキシビション」「プロジェクト」「パフォーマンス」の
3つに大きく分けられるそうです。
しかし、パンフの説明をひとつひとつの穴のあくほど見ても、芸術にうとい私には
あまりピンと来るものがありません。
札幌と関係のありそうな作品も見当たらないのです。
これら作品を選定したのはゲストディレクターの坂本龍一さんと仲間たちだそうで、
やはりニューヨークのセレブは住む世界が違うのかもしれません。
主催者には失礼ながら、どれくらいチケットが売れるのか興味があるところです。
ところでパンフレットを眺めていて気づいたのですが、出展する芸術家はほとんどが
札幌以外の人なんですね。
横文字の名前の人が多く、市長が大好きな韓国の芸術家も何人か含まれています。
世界中から芸術家を呼ぶための宿泊施設も3億円かけて新たに作りました。
天神山アートスタジオ外観
さっぽろ天神山アートスタジオの外観(札幌市ホームページへリンク)
交流サロン交流スタジオ滞在スタジオ
さっぽろ天神山アートスタジオの室内(札幌市ホームページへリンク)
私は国際芸術祭とは札幌の芸術を世界に発信するイベントなのかと思っていたのですが、
そうではなく世界の芸術を札幌市民に紹介してくれるイベントのようです。
最初の議会への説明では「瀬戸内や神戸の神戸国際芸術祭のような観光資源として
旅行客を全国から呼びこむんだ」と担当者は話していたように記憶していますが、
いつの間にか目的が変わってしまったのかもしれません。
この内容では集客ターゲットは全国ではなく札幌近隣に絞らざるを得ないでしょう。
芸術祭の構成以外にも広報宣伝のやり方にも問題があるように思います。
不肖わたくし、かつてテレビ局でのセールスマン経験を披露させていただくと、
こういう大きなイベントを開催するときはテレビのスポットCMを大量に投下して
消費者の認知度を一気に上げるのが定石です。
視聴者はテレビCMを毎日これでもかと見させられているうちに、まるで国際芸術祭に
行かなければ流行に遅れてしまうような心理状態が脳内に刷り込まれてきます。
つまり細かい作品の内容がどう、とかいうパンフレット制作は実は後回しで、本当は
話題づくりのためのテレビCMの方が先に必要だったのではないか。
しかし事業予算は6億円と比較的ふんだんで広告費は充分捻出できるはずなのに、
テレビCMも新聞広告もあまり見かけないようです。
誰か、こういうアドバイスをする人がいなかったのでしょうか。
今回の国際芸術祭は札幌市の第3セクターの(財)札幌市芸術文化財団が加わっていない
ところにも、なにか隠された事情がありそうです。
札幌市役所には各種のお祭りやPMFやシティジャズなどのイベントを曲がりなりにも
続けているノウハウがあるのに、役所内の横の連携はまるで無い様子です。
お祭りが始まるまであと一ヶ月。
市長公約として巨額の税金を投じる事業だけに、上田市長がリーダーシップを発揮して
きちんと成果が出されることを願ってやみません。

ご参考:札幌国際芸術祭について市議会で質疑をしています。
(平成25年2月20日本会議議事録から抜粋)
(金子の質問)
  • 平成26年度開催の札幌国際芸術祭の関連予算約4億円についてです。
  • 基本構想によると、創造都市さっぽろの象徴的事業として、アートで世界と結ぶ札幌を目指すなどとのお題目が並べられていますが、ゲストディレクターとして坂本龍一氏が選ばれたこと以外の具体的な発表はまだありません。札幌国際芸術祭とは、一体何をやるのか、どんなに魅力的なお祭りで、どれだけの来場者を集める計画なのか、市民にわかりやすい言葉で教えてください。
  • ディレクターの坂本龍一さんは、過去に著名な音楽家であったことは誰もが認めますが、近年は熱心な脱原発活動家であることのほうが、むしろよく知られています。札幌市の公式パンフレットには、「坂本氏が脱原発を提唱する音楽イベントNO NUKES2012を組織し、原発と核のない世界を求め、活動することを音楽の場を通じて表明する」と書いてあります。実際に、坂本さんは、「脱原発の首長をどんどん日本にふやしていこう」と、このように反原発集会であおっていますが、原発には市民の間でさまざまな意見があります。市民の芸術のステージに、このような一方的な活動家は、札幌市を代表するディレクターとしてはふさわしくないのではないでしょうか。もし、どうしてもディレクター業務をなさるのであれば、国際芸術祭が終わるまでは、札幌市の中立性のために反原発活動は慎んでいただくべきと思いますが、いかがでしょうか。
  • 坂本氏は、ふだん、ニューヨークにお住まいで、昨年12月の札幌国際芸術祭の公式記者会見は、札幌ではなく、何と東京で行ったそうです。日本に税金すら納めていない人が、たまに来日しては無責任に脱原発をあおっていて、そんなニューヨークのセレブを呼んで多額の報酬を払い、札幌国際芸術祭のディレクターとして仰ぎ奉る、こんな構図が本当に市長のおっしゃる「市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街」なのでしょうか。
  • 坂本氏は、炭坑跡を補修してアート作品を残したいと芸術祭に提案していますが、札幌には炭鉱はありません。その上、白老町のアイヌ民族博物館や新千歳空港、さらには、唐突に山口市と連携したいなどと語っておられる様子を聞くと、坂本氏は一体どこまで札幌市のことをご存じなのか、私は疑問を感じます。
  • ここで、質問ですが、坂本氏は、芸術祭のために札幌を訪れたことがあるのですか。もし、坂本氏が本気で芸術祭にかかわるならば、期間中はじっくり札幌市内に滞在していただき、祭りを監修していただく、このほうがよいのではないかと思いますが、坂本氏と本市の契約では、今後、何回、札幌を訪れ、何日間、札幌を訪れ、どのようにこの芸術祭にかかわるのでしょうか、お答えください。
  • そもそも、市民とは縁遠い国際芸術よりも、むしろ身近な除雪、雇用、住宅、福祉など住民サービス向上を願う市民の切実な声に市長は耳を傾けるべきだと思います。公金を使っての札幌国際芸術祭はきっぱりと中止し、市長が任期満了された後、ポケットマネーで坂本さんと2人でゆっくり札幌の芸術文化に貢献なさってはいかがでしょうか。「花より団子」という言葉がありますが、「アートより除雪」これが札幌市民の本当の願いだと思います。
(上田市長の答弁)
  • 札幌国際芸術祭とゲストディレクターの選任についてということでお尋ねでございます。
  • 札幌国際芸術祭は、具体的に何をするのか、また、来場者数はどのくらいを見込んでいるのか、こういうご質問でございますが、札幌国際芸術祭は、来年、2014年7月から9月にかけまして約70日間を開催期間と想定いたしておりまして、国際的な現代美術を中心としながら、音楽や、あるいはパフォーミングアーツなど、多様な文化芸術活動分野等を複合した展覧会等の実施を予定しているところでございます。また、多くの市民の参加のもとに、文化芸術をより身近に考えてもらい、親しみのあるものとしていくために、既存の文化事業ももちろんのこと、大通公園などで実施されております各種イベントとも連携をしながら、より広がりのあるものにしていく考えでございます。
  • 来場者数につきましては、事業内容がいまだ確定をしていないために現段階では正確には見込めない状況ではございますが、ぜひ、他の先行都市の実績を上回るような芸術祭にしていきたい、そのように意気込んでいるところでございます。
  • また、坂本氏は、活動家であってゲストディレクターとして不適当ではないか、中立性のために反原発活動運動は慎んでいただくべきではないか、こういうご質問でございますが、坂本さんはさまざまな社会活動を行っておりまして、それらは、アーティストとしての公共的、社会的な役割をみずから自覚され、真摯な活動としてされていると私は認識しておりますが、芸術祭の場において坂本氏の市民活動、あるいはその思想というものを反映させる、あるいは、政治的な発言を展開するというようなことについては、これはご遠慮いただくということは、当然、約束、契約の内容の前提にあるというふうに考えておりまして、坂本さんもそのことは了解されているところでございます。
  • しかし、個人としての思想、信条に基づき、さまざまな活動をされるということは、憲法でも当然保障されていることでもございますし、何も問題はない、このように考えているところでございます。
  • あと、これまで坂本さんが芸術祭のために札幌を訪れたことがあるのかというご質問でございます。
  • 坂本氏は、芸術祭のゲストディレクターに就任していただいたのが、昨年、平成24年9月1日からでございますが、それ以降に芸術祭の用務で札幌においでになったことはございません。
  • しかし、坂本さんは、平成22年8月にアルバム制作のために札幌に滞在されまして、その際に、「Geimori」と、芸術の森のことですが、「Geimori」という曲を制作するなど、札幌の芸術の森に、そして、自然に囲まれ恵まれた札幌というまちに大変愛着を感じていただいている方でございます。また、これまでさまざまな機会に札幌、北海道においでになっておりまして、昨年12月の東京における記者会見の際には、初めて北海道に来たのが30年以上前のことだと、そのときからずっと北海道に恋をしているという気がする、こういう発言をされているなど、札幌、北海道に非常に熱い思いを感じていただいている方でございます。
  • 今後、何回ぐらい札幌を訪れて、芸術祭にどのようにかかわる契約になっているのかということでございます。
  • 坂本氏の今後の来札予定については、ことしのプレイベント開催時と、それから、来年の芸術祭のオープニングなどに来札することは確定しておりますけれども、その他の打ち合わせ等に必要な来札については、現時点では確定はしておりませんが、随時、おいでになって調整をされるということを伺っているところでございます。
  • 坂本氏の芸術祭にかかわる契約については、札幌国際芸術祭のディレクターとして、理念や方向性の提示、そして、芸術祭の全体にかかわる総合監督としての役割を担っていただく、こういう契約になっているところでございます。
  • 札幌国際芸術祭は、きっぱり中止したらどうか、こういうお話でございます。
  • 札幌国際芸術祭は、市民の創造性を喚起し、さまざまな地域課題を考えるきっかけになるもの、このように受けとめておりまして、まさに創造都市さっぽろの象徴的な事業として実施するものでございます。また、経済波及効果としても、他都市の例からも事業規模の3倍から7倍となるということが想定をされているところでございます。また札幌市には、札幌市文化芸術振興条例という議員立法による条例がございまして、また、創造都市さっぽろというものもこれに基づき推進しているということからも、芸術祭は、ご指摘の除雪や雇用、住宅あるいは福祉などの住民サービスと同様に、札幌市にとって極めて重要な事業だと考えております。花より団子というふうにおっしゃいましたけれども、満開の花のもとで皆さんと一緒に団子を食べたいものだ、こんなふうに考えておりますので、ぜひともご理解のほどをお願い申し上げたいと思います。
  • ありがとうございました。