市電の大通―すすきの間のループ化計画について、札幌市は「来年春の開業を断念する」と発表しました。
アベノミクスの影響で札幌市内の建設会社がどこも大忙しで、市が入札を行っても応札する業者がいない、いわゆる「入札不調」が続いていたためです。

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市電ループ化は上田市長の公約の目玉ですが、毎年赤字の市電に総額100億円もの巨額の資金を投ずる計画には当初から疑問の声が出ていました。
もともと便利な市街中心部ではなく、いま不便な場所のために予算を使うべき、との声もあります。
駅前通りに路面電車を走れば渋滞がさらに悪化する問題や、サイドレザベーション方式の安全性の問題、冬季の除雪に莫大な電力を使う問題も指摘されています。
私は市電ループ化のさまざまな問題点について議会で何度も取り上げてきましたが、
「平成23年の市長選挙で市民の信任を得た」として、札幌市は採算性は度外視で計画を進めてきました。
工事を引き受けてくれる業者がないので、仕方なく公正な入札はあきらめ、個別の業者と話し合って(業者の言いなりで)発注金額を決める「随意契約」で工事を進めるという地方自治法違反の乱暴な手段に打って出ていたところです。

今日の札幌市の発表によると、供用開始は早くとも来年秋、遅ければ再来年春になる見込みのようです。
今年度予算の執行ができず来年春の開業が不可能になったならば、計画は一回中止するべきではないでしょうか。
今ならまだ工事はほとんど進んでいないので中止しても市の損失は多くありません。
いったんループ化が進んでしまえば、巨額の工事費と毎年の営業赤字はすべて未来の市民の負担となり、将来ループ化を止めるときにはさらに費用が掛かります。
これこそ税金の無駄遣いに他なりません。
来春には統一地方選挙で市長選挙と市議会議員選挙が行われます。
市民の声を聞き、きちんと議会で議決を受けてから工事に着手すべきだと思います。