10月23日の決算特別委員会では札幌市の不適切なアイヌ事業について取り上げました。
今日はその一つの官製談合疑惑について、お知らせします。
南区小金湯にある「札幌アイヌ文化交流センター」のパンフレット制作業務です。
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「サッポロピリカコタン」と愛称が付けられた「札幌市アイヌ文化交流センター」。
定山渓温泉の近くにそびえ立つ豪華な施設には、アイヌ関連の展示、パソコン情報コーナーや
ギャラリー、屋外の大小二つのチセの展示の他、立派な交流ホールまで備えています。
ここを訪れた来館者に配るためのパンフレット(下記写真)が今回の問題です。
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このパンフレットを30〜40万円ほどかけて毎年1万部作っています。
ところが、印刷の発注業者を調べていたところ不思議な現象に気付きました。
「クルーズ」という、いつもおなじ業者が落札しているのです。
札幌市が発注する仕事は、原則として入札か複数社の見積もり合わせを行います。
よほど専門性が高い仕事でないかぎり、おなじ業者が何年も落札し続けることは困難です。
ここ数年の落札金額と業者名を表にまとめてみました。
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札幌市に印刷業で入札参加資格の登録を持つ会社は197社あります。
この中から3社をランダムに選んで指名して見積もりをもらい、一番安い会社と契約します。
しかし、どういうわけか「クルーズ」社だけが毎回指名されているのです。
そのうえ、競争を勝ち抜いて落札していることも不思議です。
上の表で「予定価格」というのは、札幌市があらかじめ設定した予算計画上の金額ですが、
落札金額が必ず予定価格を下回っていることも実にアヤシイ。
予定価格が「クルーズ」社に事前にばれていることが疑われます。
5年間で4回の入札を実施し、毎回同じ条件なのに、金額がバラバラなのもナゾです。
金額自体も20~30万円と相場よりずいぶん高いことも気になります。
札幌市が指定するパンフレットの仕様は「A4両面カラー、マット紙、巻三つ折、1万枚」。
パンフレットのデザインは毎回変わらないので、ただ版下をそのまま印刷するだけです。
試しに私も札幌市と同じ条件で3社に見積もりを取ったところ、平均で3万円くらいでした。
相場の10倍以上の金額で発注している計算です。
コスト意識が乏しい役所が発注すると何でも高くなりがちですが、それにしても異常な高さです。
「おかしい」と思って調べていたら、さらに怪しい契約が見つかりました。
市内の小学4年生を対象に「人権ノート」というアイヌの教材を配布しています。
「人権」という言葉だけで充分に香ばしいのですが、こちらの入札状況も違和感たっぷりです。
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さきほどのパンフレットと違い、桁がひとつ大きいので指名競争入札となります。
こちらのケースでもなぜか「クルーズ」だけが連続で指名され、最安値で落札しています。
「クルーズ」だけが毎回予定価格を見事にクリアしています。
公正な条件で入札をすれば、こんな結果はありえません。
出来レースとは、まさにこのことです。
市役所関係者の証言によると、アイヌ文化交流センターがオープンした平成15年からずっと
この悪習が続いているそうです。
つい先日も札幌市病院局の職員が官製談合の容疑で逮捕され、懲戒免職になりましたが、
同じ雰囲気が漂います。
そもそも札幌市内の小学4年生は1万4千人ちょっとしかいないのに、毎年2万冊も印刷して、
残りはいったいどこへ・・・???
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昨日の市議会でこれらについて質問したところ、担当の長谷川利夫・市民生活部長(上記写真)からは
「詳しい理由はわからない」
「クルーズ社の企業努力の結果ではないか」
「余った冊子はどこかで有効に活用している」
と、蚊の鳴くような声で答弁が返ってきました。
部長さん、本当ですか・・・?
特別委員会には市政をチェックする立場の監査委員が臨席しているので尋ねたところ、
「実績ある企業が連続して落札することはよくあることです」
と、監査委員はうつむきながら事前に用意された手元の原稿を読み上げました。
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(手元の原稿を読みながら答弁する藤江正祥・代表監査委員)
監査委員には質問通告していないのに、なぜ答弁を事前に用意しているのだ?
しかも、監査委員が役所をかばうなんて、、、。
なにかおかしい。
いつも委員会で居眠りしている藤枝監査委員は、やっぱり役所の仲間だったのか。
それにしても、「クルーズ」とはあまり聞いたことがない印刷会社です。
広告業界で聞いても、誰も知っている人がいません。
不思議に思ってインターネットで検索していたら、こんなものを見つけました。
クルーズ社が出版する書籍です。
(写真をクリックするとamazonのページに飛びます)
アイヌ民族、半生を語る 貧困と不平等の解決を願って」とのタイトル。
貧困、差別を理由に特権を求めるのは、弱者利権の常とう手段。
クルーズ社はただの印刷会社ではなく、アイヌと関係のある会社のようです。
これ以外にも多数のアイヌ関連書籍を出版しています。
アイヌ文化センターのパンフレット印刷とはいえ、印刷にアイヌも倭人もありませんから、
もし仮に「アイヌ系の印刷会社だから」と役所が特別にひいきしたとしたら大問題です。
役所主導の官製談合は懲役刑があるほどの重罪だからです。
さらにクルーズ社はアイヌ以外にもこんな書籍を出版していることがわかりました。


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上田文雄・現札幌市長がクルーズ社から書籍を出版しているのです。

昨日の決算特別委員会で上田文雄市長に出席をお願いして、事実関係を尋ねたところ、
間違いなくご本人の出版で、「クルーズ社のことはよく知っている」とのことでした。
確かにクルーズの事務所が入居するビルには民主党の議員さんの看板が並んでいます。
これらに挙げたいくつかの情報はあくまで情況証拠に過ぎません。
しかし、札幌市役所が行うアイヌ事業で、なぜかクルーズ社だけが毎年重用されている、
この不都合な真実のナゾを解くには充分な証拠とも言えます。
公正であるべき市役所の発注業務が、癒着の中で行われているとすれば大きな問題です。
残念ながら議員に捜査権はないため、これ以上の調査は司直の手に委ねるほかありません。
いずれにしても国民に疑いを持たれるような業務執行は、もうやめるべきだと思います。
次回はもうひとつの質問項目である、ずさんなアイヌ住宅貸し付けの実態を記します。
どうぞお楽しみに。