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区長が印刷済みの区議会だよりを発行差し止め。いったいなぜ?

長谷部区長の不正ファイル
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正月早々、渋谷区議会で大事件

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

と、正月気分もまだ抜けきれないのに、
新年早々、渋谷区議会で大事件が発生しました。
新年に配布予定だった「渋谷区議会だより・令和4年新年号」が、
区長の出した一本の通達で突然、発行差し止めになったのです。
「誤解を招く恐れがある」との理由です。

区議会だよりの発行部数は約14万部で既に印刷され、納品済み。
それなのに、これを全部捨てて、区長が求める内容に差し替えろというのです。
いくら区長とはいえ、随分と無茶苦茶な命令です。

「誤解を招く恐れ」とは

「渋谷区議会だより・令和4年新年号」 には、昨年11月に金子が
本会議で行った一般質問の記事が掲載されています。
「誤解を招く記載がある」というのは、金子の記事なのです。
質問は昨年春に就任した、五十嵐俊子・教育長に関する疑惑について、でした。

五十嵐氏が前任地の小学校でいじめ自殺事件の当事者であったことを
「長谷部区長は最初から知っていたのか?」
「もし知っていたならば、なぜ議会に説明しなかったのか?」
と私が尋ねたのに対して、

長谷部区長は、
「知っていたが、説明する必要がないと思った」
「推定無罪とも違うか?」
などと答弁したのです。

私が自分の担当部分をまとめた原稿は次のとおりです。

「推定無罪」を削除せよ

この「推定無罪」を削除せよ、というのが、今回の区議会だより発行差し止めの理由です。
でもちょっと待ってください。
「推定無罪」という言葉は長谷部区長が自分の言葉で答弁したものです。
しかも、これは「区長だより」ではなく、「区議会だより」です。
区議会が議員活動を区民に報告するために発行する印刷物を
区長が差し止めるのはおかしくないでしょうか?

小学校の社会科で学ぶことですが、区議会は区長の下部組織ではありません。
区議会は区長を監視し、区長の暴走をチェックする役割があります。
まさにそのチェック機能として区長の疑惑を私が追及したのです。
今回の差し止め内容は区長が答弁した内容ですが、
区長が答弁した言葉が不適切だから印刷を止めさせる、
というのは越権行為であるだけでなく、
憲法で禁止された検閲に当たる可能性があります。

時系列でも問題が

差し止めを求める理由がおかしいのもさることながら、
時系列でも問題が浮かび上がります。
それは「印刷の前にチェックしなかったのか?」ということです。

どういうわけか、渋谷では「区議会だより」は議会だけでなく、
区長もチェックした上で印刷に回される慣習になっています。

時系列で確認してみましょう。
金子が自分の担当原稿を提出したのが12月6日。
—区議会チェック、修正—
—区長チェック、修正—
—最終原稿完成—
区議会で最終原稿が承認したのが12月20日。
印刷物が私の手元に届いたのが12月27日。
区長が差し止めの通達を出したのが12月28日。

こうして時系列で考えると、おそらく区長は印刷物を目にして、
「これはヤバい。止めよう」
と思ったのではないでしょうか。

紙がもったいない

もし区長が原稿を直したいなら、印刷に掛かる前に止めるべきでした。
もう14万部を印刷してしまい、役所に納品されています。
いまから刷り直したら貴重な資源が無駄になります。
印刷には紙、インク、電気代、輸送代など様々な資源を使っています。
渋谷区はSDGsとよく言っていますが、真っ向から反する行動です。
なにより、区長の思いつきで印刷やり直せば、区民の税金負担になります。

不当な検閲はやめろ

この記事を書いている令和4年1月5日段階で決まっているのは、
1月6日発行の区議会だより新年号の配布を中止するということだけです。
区議会の議会運営委員会でこの問題が話し合われていますが、
私の原稿が議題なのに、当事者の私が会議に出席できないのも不思議です。

・区長の通達どおりに「区議会だより」を修正して刷り直すのか?
・もし刷り直すとしたらどう直すのか?
・それとも、区長の通達を拒否して印刷物をそのまま配るべきか?

1月5日の議会運営委員会では結論が出なかったので、翌1月6日の
議会運営委員会であらためて協議することになったそうです。
区長が持ってきた差し替え原稿は、議会答弁とはぜんぜん違う
作文のような内容だそうです。
私の所属する会派が議会運営委員会のメンバーでないため、
議論に一切加わることができないのが残念でなりません。

この問題については、同僚の堀切ねんじん区議と動画で解説しましたので、
お時間がありましたらぜひ御覧ください。












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