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議員定数と報酬について考えました

昨日、東京で開かれた議員定数と報酬についての勉強会に参加しました。
全国から多数の地方議員や議会事務局職員も参加していました。
私ごとで恐縮ですが、札幌市議会で「議会改革検討委員会」の委員を務めておりまして、
議会として定数見直しの結論を出す時期が今年度末(3月)に迫っています。
各党、各会派の意見はバラバラで、またお話しを伺うとそれぞれ誠にごもっともな意見で、
全会一致を旨とする札幌市議会の慣例によると結論が到底出そうにもありません。
(私自身は議員報酬の大幅削減の考えです)
東京の勉強会の講師は有名な大学教授で、議員定数や報酬の削減について、みんなを
説得できるような理論的な考え方が得られることを期待して参加してまいりました。
教授のお話によると、地方の政治家が高額な議員報酬を得るのは日本独特のもので、
元祖・民主主義アメリカの地方議会には見られない形だということでした。
ところが、講義の中で行われた参加者同士のディスカッションでは、

・いまの議員報酬では生活できないから増やすべきだ
・かつての恵まれた議員年金もいまはない
・健康保険も国民年金も自己負担
・冠婚葬祭など避けられない出費がほんとうに多い
・このままでは金持ちしか議員になれない
・優秀な人材が政治家になろうとしない
・結局ソンをするのは国民ではないか
・議員削減を叫ぶ政治家は票目当て、有権者におもねているだけだ

わざわざお金を払って勉強会に参加する議員さんは改革派の方が多いのかと思ったら、
意外なことに「議員報酬を増やしてほしい」という意見がかなり多かったのです。
札幌ではさすがに「議員報酬を増やす」という選択肢は聞いたことがないのですが、
小さな自治体だと手取り10数万円というところも少なくないとのこと、切実な問題です。
一言に議員報酬と言っても、自治体によって立場には大きな差があり、おなじ土俵で
考えると話がまとまらなくなりそうです。
したがって、札幌の話に的を絞ります。
私は札幌市議会で議員報酬半減というすこし極端な意見を掲げています。
いま年収1,400万円が仮に半分の700万円になっても、まだ普通のサラリーマンより
恵まれた水準です。
報酬が安いと政治家が続けられないという人は多いですが、では仮に給料がなかったら
政治活動をしないのかと私は問いたい。
例えが適切かどうか分かりませんが、私はみんなの党の支部長を務めていますが、
みんなの党からは一円も給料はもらっていません。
むしろ身銭をつぎ込んでいます。
結の党との醜い内紛劇を見て、あまりの虚しさに辞めようかと思っているところですが、
しかし離党はお金がもらえないことが動機ではない。
一部の組織政党は別として、党から報酬をもらう政治家は極めて少数だと思います。
政治家も人間ですから霞を食って生きていくことは出来ませんが、仕事した分の最低限の
保証があれば政治活動はできるのではないかと私は思います。
もっとお金が欲しければ議員とは別に報酬を得る手段はいくらでもあります。
議員は生計を維持するための手段ではありません。
地方議員は国会議員より、もっとも国民に近いところにいます。
条例改正を通じて、自らの給料を自分で変えられる恵まれた立場にいます。
その恵まれた立場にいるからこそ、政治家は自らを律していくべきだと思います。
しかしこのような意見は政治家としては少数意見であることは最近良くわかってきました。
説得すべき相手は有権者ではなく、同僚の議員です。
よく考えると、実にハードルの高い仕事かもしれません。

コメント

  1.  金子議員もご苦労をなさっていたようで、たいへん失礼致しました。私の一方的かつご無礼なコメントをお詫び致します。申し訳ございません。
     どうやら清廉潔癖な意思に対して、つい穿った受け止めかたをしていたようです。生い立ちを決めつけるかのような発言は軽率でした。重ねてお詫び申し上げます。
     申し訳ございませんでした。議員もたいへん不快かと存じますので、私のコメントは削除くださいますようお願い致します。
     

  2. 私ごとで大変恐縮ですが、子供の頃、商社に勤めていた親が倒産に伴い
    失業しまして、修学旅行に行くことができませんでした。
    親が貧乏だったので私立の学校に行くことができず、なんとか公立にと思い、
    一生懸命勉強しました。
    もともと財産はゼロに等しかった私ですが、いまは議員を辞めてもなんとか
    生活できるくらいの水準になっております。
    人間やる気になれば、五体満足であるかぎり、どうにでもなります。
    政治活動の師である川田ただひさ市議は、落選失業中は自動販売機の
    補充をしながら、活動を続けられたと聞いています。
    市民の代表たる市議会議員は安直な道ではなく、あえて市民と同じ立場で
    発言を続けるべきではないかと私は思っております。

  3.  う~ん、どうでしょうか。仰りたい事は理解できますが、議員報酬の引き下げはあんまり頑張らないほうがいいのかもしれません。
     ~本文引用~
     ――いま年収1,400万円が仮に半分の700万円になっても、まだ普通のサラリーマンより恵まれた水準です。報酬が安いと政治家が続けられないという人は多いですが、では仮に給料がなかったら政治活動をしないのかと私は問いたい。――
     ええ、確かにカッコいいですよ。素晴らしいとも思います。
     ならば私も極端な意見を申し上げますね。
     はっきり申し上げて、私だったら給料がなかったら議員活動は致しません。まして他人に、それが悪いことであるかのように吹聴される筋合いもありません。だいいち、せっかく頑張って議員になったのに、どうして別の方法で収入を得る活動をしなければならないのですか? こうなってくると、700万円が多いか少ないかの問題ではなくなります。
     ねえ、金子議員。議員にお尋ね致します。
     議員は子どもの頃に、1週間連続で3食ウメオニギリだけを召し上がった経験はありますか? 高校の修学旅行にも行けず、皆が京都観光をしている間ずっと教室で自習していた経験は? 奨学金の返済に30歳までの人生を費やしたことは? 月末になるたび両親が「今月どうする?」と暗い顔をして相談していたのを見たことがありますか? 私にはあります。
     少々きつい言い方ですが、議員の物言いは、“典型的な”お金に困ったことのない人の発言です。努力してその地位に就いたのなら、私なら胸を張って報酬を受け取りたいです。報酬に恥じぬ仕事をすればいいだけなのです。
     ~本文引用~
     ――もっとお金が欲しければ議員とは別に報酬を得る手段はいくらでもあります。議員は生計を維持するための手段ではありません。――
     この一文が、やはり典型的です。金子議員の論理ですと、もともとお金持ちだった人しか議員にはなれないです。
     それに、仰るとおりなんですよ。恵まれた立場にいるからこそ、自らを律していかなければならないのです。もし恵まれていなかったら、私のような悪人は、さらに悪人の言葉に耳を貸してしまうかもしれません(笑)。
     そんな奴は議員になるな! 信念のみが議員活動の糧である!
     仰りたいことはわかります。でも、そうじゃない奴も、市民によって選ばれちゃうじゃないですか。皆が皆、崇高な信念を持ち、そして最低限の議員報酬で暮らせるわけではありません。
     市議会の現実は……どうですか? 律することのできない人が、札幌市議会にも大勢いませんか? 給料が高いはずの市長からして、あのザマです。もし、そんな人たちの報酬を下げてしまったら、それこそコロッケに農薬を入れられかねません(冗談ですよ)。
     やはり金子議員はご立派です。ですが、議員報酬の引き下げは、ほどほどが良いのかもしれませんね。
     

  4. お考えは”立派”の一言です!
    ただひとつお願いが 給与を半減しないで2倍or1.5倍成果を上げてください とくに 市の無駄づかいに