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卒業ソング、公立校でハレルヤ斉唱は問題。教育委員長が認める

気付けば柔らかな春の日差しが差し込む季節になりました。
今日は市内の中学校で卒業式が開かれました。
卒業式といえば、雰囲気を盛り上げるのがみんなで歌う合唱歌。
最近の流行は「大地讃頌」「旅立ちの日に」などだそうです。
私の時代は「仰げば尊し」でしたが、最近はほとんど歌われていないそうです。
昔の学校の先生は偉かったものですが、いまはそういう時代ではないのでしょうか。
ところで、札幌市内で「ハレルヤ」を歌っている学校が何校かあります。
ハレルヤというのは、キリスト教の賛美歌です。
最近、「ハレルヤ」をめぐって市内の中学校でちょっとした事件が起きました。
この学校では長年の伝統で「旅立ちの日に」を歌っていたのですが、今年から先生たちの
職員会議で「ハレルヤ」を歌うことに決まりました。
先生たちは難しい合唱曲に挑戦させたいとの気持ちだったようです。
しかし、「神をたたえよ」というハレルヤの詩に生徒から疑問の声が上がりました。
For the Lord God Omnipotent reigneth, Hallelujah!
日本語訳では、「全知全能、キリストの神が永遠に続きますように」と歌うのです。
確かに卒業式とは何のつながりもありません。
難しい英語の歌詞も中学生のレベルを超えています。
生徒の意見を聞いてくれない先生方に業を煮やした3年生が署名活動を始めました。

「旅立ちの日に、を今までどおり歌いたい」
「キリストの神をたたえる賛美歌は、卒業式と関係ない」
「政教分離の憲法違反ではないか」

あっという間にクラスの半数以上の署名が集まりました。
ところがこれを聞いた先生たちは怒り狂って、放課後、署名した生徒全員を残らせました。
冷たい床に正座をさせて「信じてたのに裏切られた」「おまえら許さない」などと先生たちが
夜まで代わる代わる罵声を浴びせたそうです。
何時間にもわたる詰問で、ショックで泣きだした生徒もいたといいます。
普通ならば学校の中のことは証拠もなくウヤムヤになってしまうところですが、この時の
様子をなんとICレコーダーで生徒が録音していたのです。
後日、私も聞かせてもらったのですが、その怒声は本当に口汚く、まるでヤクザのよう。
とても教育者とは思えない暴言の数々に、私も言葉を失いました。
話を聞いた保護者が集まって学校側に申し入れをしたものの、全く聞き入れられず。
毎日の合唱が嫌で学校を休む生徒まで出てくる始末だったそうです。
問題は3つあります。

1.ハレルヤは神をたたえる賛美歌であること
2.さまざまな考え方を持つ生徒にハレルヤを強制するのは誤りであること
3.自発的な署名は健全な社会活動で、むしろ褒められるべきであること

昨日の予算特別委員会で、この問題を取り上げました。
教育委員会事務局は「ハレルヤは教科書にも載っており違法性はない」と、学校側を
擁護する答弁を繰り返します。
答弁する事務局の責任者(指導担当部長)は元学校の先生です。
教育委員会事務局は身内の学校をかばいたいのでしょう。
ところが、教育委員長(外部の弁護士さん)に意見を求めたところ、「教育委員全員の
合議を経ていないので、あくまで法律家としての個人的見解」と断りながらも、

・ハレルヤが宗教色を帯びていることは疑いがない
・歌いたくない生徒に学校が強制するのは問題がある

と明確に問題を認めました。
高校入試を控えて内申点が気になる3年生にとって、反対署名にサインするのは大変
勇気のいる行動だったことでしょう。
信念を持って自分の意見を主張することは大人でも大変なことです。
立ち上がった生徒の皆さんは偉い。
残念ながら昨日の議会を受けた今日の卒業式で、ハレルヤの曲が撤回されることは
ありませんでした。
今日の卒業式でもひな壇で口を閉ざしたままの生徒の姿が目立ったようです。
しかし、市議会でハレルヤの問題性がはっきり認められたことはきっと今後の改善に
つながるのではないかと思います。
カトリックの私学ならともかく、公立校でキリストをたたえるのは異常ですし、そもそも
生徒の心が一つにならなければ素晴らしいハーモニーが生まれるはずもありません。
一生に一度の卒業式でこのような悲しい出来事が繰り返されないように、そして今後
歌を選ぶときは生徒の意見を充分尊重するように教育委員会に求めました。

コメント

  1. つくる会さんのコメントに、全面的に賛意を持てます。
    >本件は今年度限りのものではなく、来年度も起こる惧れがあります。
    また、他校あるいは他市町村にも波及することも予想されます。
    これは私が得ている複数の情報でも、すでに道内小中学校の公式行事でおこっていることであり、日常の「クラブ活動」においても「教師(の趣味)本位の選曲」が行われ続けています。
    卒業生親さんのお子さんが「クチパク」をせざるを得なかったことは、屈辱的な気持ちだっただろうと察しられますが、クラブ活動のコーラスでも器楽でも、うまく演奏できない生徒には「クチパク」をさせたり、管楽器では歌口にセロテープを貼って音が出ないようにさせ、教師の強要で「吹いてる振りをするのに頑張る」との目標(?)を自分(生徒)に書かせていたりします。
    そんな「音楽文化認識」での学校教育しかできていない状況で、公費を2億円も使う「札幌国際芸術祭」がなんの意義があるか大きな疑問です。
    https://www.city.sapporo.jp/shimin/bunka/sapporokokusaigeijutsusai/

  2. 「いい曲」だとか、「いい先生」だとか、「騒ぎ過ぎだ」とかは、問題の本質に関係ありません。
    問題の本質は、
    「公立学校の公式行事において、一宗教の信仰にかかる楽曲を演奏し、聴かせてよいのか。」
    ということだと思います。
    本件については、教育委員長の見解が妥当だと思います。
    市内では他に2校が卒業式に「ハレルヤ」を合唱したとか。
    本件は今年度限りのものではなく、来年度も起こる惧れがあります。
    また、他校あるいは他市町村にも波及することも予想されます。
    私たちは、今後も継続して注目監視してゆきたいと思います。

  3. この問題は、栄中学だけのことではありません。
    市内の他の中学でも、ハレルヤが歌われたらしいですね。
    本件は今年度限りのものではなく、来年度も起こりうるものです。
    また、他校および他市町村にも拡大する可能性があります。
    本件については、教育委員長の見解が妥当と思料します。
    これを一過性のものとせず、今後も監視し続けてゆかねばなりません。

  4.  署名運動があったのを卒業式後に知りました。卒業生なりに自分の意見を言いたかったのでしょうね。うちの子も署名をしたので会議室に集められたそうです。クラスの何人かは正座したそうです。
     5クラス中2つのクラスに回って50人以上が署名していたと言っていました。ひとクラスだけハレルヤに固執していたらしいのでそこには署名が行かなかったとか。残り2クラスに回っていたらと…子供はドキドキしていたそうです。
     学校側は署名運動をやめさせたことについて非を認めて、卒業式の直前になって卒業生全体に陳謝をしたらしいですね。歌いたくない子は歌わなくていいとも言ったそうです。うちの子はひな壇に上げられてみんなに見られて恥ずかしいのでクチパクだったそうです。
     賛成と反対の双方の意見を聴いて妥当な決定を学校が行えなかったのかなと思います。この件を知らない卒業生の親も多いのでは?当然在校生は知らないでしょうけど、学校はこの件を重く受け止めて今後に生かしてほしいです。
     なぜ、反対の生徒がいたのにハレルヤを強行したのか?理由がわかりません。

  5. 笑えますね失笑です。コメントも含めて見ましたがなんとまあ…ここで子供たちはみんな笑顔でとか、ほとんどの子がしっかり歌ってるとか仰ってる方々はまるで自分の子供だけではなく他の子の内面まで少し見ただけで分かるようで恐ろしく感じます。しかも、遠くからみるだけで笑って、泣いてハレルヤを歌いたくて歌ってるってわかってしまうとはすごいです。まあ、それはおいといて。
    ぶっちゃけると、素晴らしい先生とか仰ってる方々はその素晴らしい先生から贔屓されてる方たちもしくは親です。言い切っちゃいました。他の生徒のことなんて知るわけないのにどの生徒にも平等に接してると決めつけるのはよくないと思いますよ。
    そして、先生達が決めたことに逆らうことの何がいけないのでしょうか。先生達がえらい?大人がえらい?ふざけているのでしょうかね。その考えから子供の権利はどこに吹っ飛んだのですか。あなたたち大人が決めたルールの子供の権利はどこですか?
    先生たちは言いました、先生がたのほうがえらい。君たちが決めれる問題ではないと。という真実をたします。
    子供の権利は?あなたたちの決めたルールはどこですかってね。ルールを守れていない大人が子供に指図するとかさすが大人!えらいですね。
    そして、携帯で録音ってなんですかね。適当な考えと聞いただけの情報で勝手に決めないで欲しいです。それは嘘です。
    そして、事実確認しっかりとか仰ってしまってる方々はその場にいて発端から最後の結末までみて仰ってますよねもちろんですね。あまりにも、事実事実仰ってるわりに、事実とかけ離れすぎていて笑いごとではありません。
    さて、コメントにばかり突っ込んでもだめなので、記事についても。正座は確かにされてなかったですね。ですが、正座か正座じゃないかに大きな違いはありますか?生徒が受けた心の傷とやらに大きく影響はありません。
    ただ、大袈裟とか言ってる方も、いますが、当事者としてはむしろ控えめな表現ですね。
    ですが、先生たちの中にも生徒たちの意見をちゃんと聞く場面を設けてくれた方がわりといました。コメントであげられている素晴らしい先生は言いたいことだけ叫んで全くこちらには耳もかそうとしませんでしたが。あれにはとてもがっかりしましたし、見損ないましたね。
    人間だから完璧ではない。素晴らしいお言葉です。完璧に程遠いからここに載っているのでしょう。
    最後にコメントで仰ってる周りの雰囲気に流されて署名したというのは間違いではないかもしれません。ただし、先生たちに怒られると署名しなかった生徒も確認しただけでも最低10人はいるのであしからず。

  6. こちらに書いてあることと実際見たの状況、かなりのギャプがあります。みんな涙で、笑顔でとても良い卒業式でした。先生と子供達みんなでひとつになって一生懸命にやってきた数々の行事見てきました。先生がたもとてもよくしてくださいました。これからまた新しい道へ進む子供達の思い出に傷をつけないで下さい。みんな純粋で素直な子供達です。宗教のことを考えての署名??ただすばらしい歌をさいごにみんなで、ただそれだけのことだったと思います。悲しくて胸が痛みます。

  7. 金子様のブログに関心を寄せているのは、このページだけのように感じられてなりません。批判はするつもりはありませんがクラスの半数以上の署名で、は?っと思いました。5クラス171名の卒業生が居た事はご存知でしたか?仮にひとクラス全員の署名を集められたとしても、他の4クラスの生徒は先生が酷い扱いを受けていると悩んでいました。僕達私達で何をしてあげたらよいのだろうと心を痛ませていました。
    何時間も正座とありますが実際は、体育座りだったそうですし何時間もには及ばなかったようですが実際その場に居た子供がそう言っていました。署名活動もその場の雰囲気で署名せざる得なかった子もいるようですし
    事実確認大切ですね  卒業生のみならず在校生の父兄も信じられない何故ここまで大事になるのも、先生のバッシングもと 

  8. この学校の生徒の意識の高さに感心しました。単なる歌の好みの問題ではなく、信教の自由に関わる問題ですからね。
    仮に卒業生にムスリムの外国人がいた場合にこの事件が起きたら、と考えてみれば、これは言うまでもなく大変な人権侵害ですよね。日本人の学生でも同じことです。個人の信仰は、わがままとは明確に区別されるべきです。

  9. マシンの調子が悪く、コメントダブりました。

  10. 私はこの中学校校長に「クラス担任を同伴し、卒業生の家をもれなく訪問し謝罪するべきです。」と伝えざるを得ませんでした。
    moepapaさんの「ハレルヤに決定された事じたいに問題はありません。」には少々違和感を感じます。
    キリスト教を信仰する人にとっては神聖な作品であり、年に1~2度の公式な典礼で歌われる作品であることを認識できていれば、義務教育の「公式の式典」である卒業式に「生徒の意志を押し切ってまで」歌わせるべきではないと思います。
    資料を見ると、生徒の方が「宗教的認識」を正しく持てていることがわかります。

  11. 私はこの中学校校長に「クラス担任を同伴し、卒業生の家をもれなく訪問し謝罪するべきです。」と伝えざるを得ませんでした。
    moepapaさんの「ハレルヤに決定された事じたいに問題はありません。」には少々違和感を感じます。
    キリスト教を信仰する人にとっては神聖な作品であり、年に1~2度の公式な典礼で歌われる作品であることを認識できていれば、義務教育の「公式の式典」である卒業式に「生徒の意志を押し切ってまで」歌わせるべきではないと思います。
    資料を見ると、生徒の方が「宗教的認識」を正しく持てていることがわかります。
    他市の小学校でおこった事案でも、私の息子たちが通う小学校でも、先生たちに「クラシック・コンプレックス的」な印象を持つことが少なくありません。
    音楽を本業とする者として、音楽は先ず表現する者が楽しみ親しめ、意欲的に取り組める作品を演奏するべきと考えます。演奏に音楽を感じて心地よくなれる「聴く側」には、クラシックもジャズもポピュラーも区別はありません。もし「区別」があるとすれば、好き嫌いの個人的嗜好でしかないでしょう。

  12. 事実関係を明確にしておく必要ありますね。卒業式の選曲の決定権は学校にあります。ハレルヤに決定された事じたいに問題はありません。しかし、その決定に至った経緯や反対を唱えて署名活動をした生徒達の気持ちやその署名に対しての対応には、教育者として学校管理者として問題があると思います。しっかりと署名活動を受け止め、真摯な態度で生徒達と対話するべきだったと思います。その結果としての決定ならば仕方がありませんし、生徒達もここまで傷つかなかったと思います。署名した生徒達を床に正座させて数時間におよび説教した行為は「体罰」と言っても過言ではありません。その事実を知りながら、何も「調査せずに、何もなかった事」にして卒業式を押し切った校長の判断は正しかったか?今回の件は、調査に値する資料と録音データがある訳ですから、教育委員会もしっかりと調査をしてもらいたいと思います。こういう事を有耶無耶にするから、いつまでたっても教育委員会は信頼されないのです!!

  13. 色々な意見が活発に出ていますが、多くの人は金子先生の意見が正しいと思っているとおもいます。
    事実であるとすれば、かなりの問題です。
    なにより、生徒さんの懸命な行為が報われず本当に残念です。
    生徒さん達のことを1番に考えて教育を行ってほしいです。

  14. 何処からの情報を聴いてブログにのせているのかは知りませんが、きちんと事実確認をしているのでしょうか?あまりにも、だそうです、と言う言葉が多いと思います。卒業式は見にこられましたか?歌っていなかった子どもは一握り。みんな一生懸命歌っていました。怒られた?録音テープも、修正無しで何時間分すべて聞いたんでしょうね?公人のブログです。知らないで読む人はあなたの言葉を信じます。憶測で書かないで、きちんと事実確認をした上で反対と賛成の両方の意見を聴いて、ブログにのせてほしいと思います。

  15. その度に、親御さんが交渉しに行くのでしょうか?会社の社長や役員に?
    夜遅くまで怒鳴り散らされ?とありますが
    大袈裟に感じます。
    問題にされている先生は、信頼も厚く
    なぜ?あの先生が?っと何もしてあげられない事に胸が締め付けられる親は多いです!!!

  16. 校則違反は?社会にコレから出て行く子供達にとって?ルールって?!どうなるのか逆に心配です。
    学校や先生方の決めた事が気に入らない?!
    ならば、社会に出て会社へ勤めたら?気に入らない上司や嫌がらせだって受けるかも知れませんよね?人間なんですから完璧なんてありませんよ?

  17. そもそも、ごくごく一部の生徒と
    ごく一部の親御さんがお話を大きくしたに過ぎないと思います。問題にされている先生は、本当に素晴らしい教育者と思っております。
    私が聞いた話は、携帯電話で録音したとの事ですが?校則では、携帯を持って学校に行っては行けない事になってます

  18. これはひどいですね。
    まさに教師のために行っている教育。
    公共の利益に関する問題なのですから、
    中学校と教師の実名を公にして問題にするべきです。

  19. 金子さんこの案件 教育委員会等より マスコミに取り上げてもらった方が良いのでは?
    まあ生徒さんには試練だったでしょうが、ある人の言葉の引用ですが『理不尽な事がないと人は世の中で学べない』とお伝えください!卒業おめでとう♥ 

  20. 私はクリスチャンですが、卒業式で Hallelu Yah !! を歌うこと、指導の際の教師達の対応に疑問を感じざるを得ません。そもそも賛美は押し付けられてするものではありませんし、義務でもありません。何よりもイエス・キリストを信じる者でなければ、賛美をする事になんの意味もないと思います。ただ、曲が美しいから歌わせたのでしょうか?それとも思い上がった偽クリスチャンが教師達の中にいたのでしょうか?何れにせよ、生徒達も、ご両親も、不愉快だったのではないでしょうか?そして何より神はこんな事を喜ばないでしょう。これでは卒業生達が、祝福されません。