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アイヌ施策に関するツイートについて

「アイヌ民族なんて、いまはもういない」と記した私のツイートについて、それぞれの立場から多数のご意見をいただいています。
「レイシスト」「ネット右翼」「議員辞めろ」などと批判する電話もありました。
本日、複数の報道機関から電話取材を受けたこともあり、本ブログで改めてきちんと
私の考え方をご説明したいと思います。

我が国では戸籍や住民票へ「アイヌ」との表記はありません。
「アイヌ」を法的に証明する根拠が現行法にないのです。
また日本という一つの国で同じ教育を受け、同じ言葉、同じ法制度で生活する中で
アイヌであることをわざわざ証明する必要もないのが現状です。
しかしいま、ことさら「アイヌ」を声高に主張する一部の方には別の目的があるものと思われるものがあります。
それは「アイヌ」を名乗ることで、行政からの便益(メリット)を獲得するということです。
札幌市や北海道は「アイヌ」の方に住宅新築資金の低利貸し付けをはじめ、奨学金、運転免許の取得補助、アイヌ協会への補助金などさまざまな支援を行っています。

どうしてアイヌだと運転免許取得の補助金がもらえるのか?
・住宅ローンが1%以下で借りられる時代に、なぜ市から住宅ローンを借りるのか?
不思議に思いませんか?
ご想像の通り、アイヌ新築住宅貸し付けはその多くが焦げ付いています。
担保をきちんと取っていないため回収できず、返済が滞ってもただ督促状を送るだけです。
奨学金の不正受給の問題なども市議会、道議会でも度々指摘されています。
それではそもそも、「アイヌ」であることはどうやって証明しているのでしょうか。
驚いたことに、北海道アイヌ協会が「アイヌである」と証明書を出すことで、補助が受けられる仕組みなのです。

北海道アイヌ協会の判断の根拠は、
  • アイヌの血を受け継いでいると思われる人
  • 婚姻・養子縁組等によりそれらの方と同一の生計を営んでいる人
などとなっています。
「思われる」とはつまり「自称」「推定」を認める客観性の乏しい仕組みです。
さらに婚姻・養子だと日本人なのに、アイヌとしておカネがもらえるのです。
北海道アイヌ協会が認めないと、本当に純粋なアイヌでも補助が受けられない。
北海道以外に住んでいるアイヌの方はどうなるのか。
実におかしな仕組みだと思いませんか。
その「アイヌ」の証明を担う「財)北海道アイヌ協会」自体が度重なる不正経理で問題を
起こしており、残念ながら公正な団体とは言えません。
札幌市が北海道アイヌ協会札幌支部に委託して建て替えたアイヌ文化交流センターのポンチセも不審火を巡るトラブルに端を発し、茅の調達などいまだにもめています。
これらの支援制度が国民の税金でまかなわれている以上、納税者の立場から是正を求めるのが議員の職務だと私は思っています。

アイヌについて石器時代から今日に至るまでさまざまな歴史的資料が示されています。
先住民族か否かの問題はここでは触れませんが、明治時代の北海道旧土人保護法以来、アイヌの方々にはご労苦があったでしょうし、私もアイヌ文化や歴史を否定するものではありません。
私が問題としたいのはアイヌを称する利権の問題であり、これについてこれまでも議会で指摘してきましたし、今後も問題提起を続けていくつもりです。
私のツイートに賛否それぞれの立場から多くの意見が寄せられましたが、古くからあるこの問題がいま頃話題になるのは、「さわらぬ神にたたりなし」とばかり、事なかれ主義で政治と行政が安易な公金支出を重ねてきた結果だと思います。
まさに従軍慰安婦問題とも共通する事象ではないでしょうか。
限りある財源を国家の未来に有効に使うために、政治家としての勇気も問われています。

コメント

  1. よくよく考えたら、アイヌよりも、原発とか、他の「利権」の方が動く金大きいだろ。
    そっちから目を逸らさせるために、アイヌ利権を大問題に祭り上げて、こき下ろさせて、
    他の利権ごまかそうって魂胆、見え見えだよ。
    せこいぞ。

  2. 賛成です。
    アイヌの定義が曖昧です。
    何をもって「アイヌ」となるのか、誰が見ても納得できる物的・客観的な視点が欠けています。
    特に自己申告制である点が問題です。性善説に基づいたものであり、悪用される危険があるからです。
    「アイヌはいない=民族浄化された→日本人は恐ろしい」とコメントしている方もいますが、中国で行われている同化政策とは全く異なります。
    これだけ交通手段が発達すればヒトの出入りは昔とは比較になりません。
    アイヌのヒトが本州に、あるいはその逆もあり、その中で同化が進んだとみるほうが自然ではないでしょうか。
    同様に、他県から引っ越したニンゲンが増えていけば、その地区が同和かどうかも薄れていくはずなんです。
    差別されたくないと言いながらあくまでもその地区が同和であることにこだわるのはなぜなのでしょうか。
    差別から守るということが特別扱い=利権という構図につながる指摘を真摯に受け止めてほしいものです。

  3. 金子さんの意見に賛成です。
    アイヌの文化や民族は尊重すべきですが、アイヌと関係のない人に特権を与えることをアイヌ文化の保護とは言いませんね。
    これ以上のモラルハザードを防ぐためにも、中身が全く伴っていない特権は廃止すべきと考えます。
    アメリカのネイティブ・アメリカンへの政策、オーストラリアのアボリジニに対する政策でもそうですが、ピントが外れた保護策では、かえって本来保護すべき文化が失われる一方です。
    本当にアイヌ文化を希少だと思うからこそ、今のいい加減な施策はやめるべきですね。

  4. 自民党の北海道議員って何かしらの差別思想が無ければなれないんでしょうか?

  5. 基本的には、遺伝子と民族は別だと思いますよ。ヨーロッパでは、同じ遺伝子構成でも、異なる民族はいくらでもいますから・・・。参考にしていただければ幸いです。

  6. 上記までの情報を参考にして下さい。
    現在のところ、通常の遺伝子解析では、アイヌの方々(本土日本人との混血を含む)の区別は難しいですね。Y染色体ハプログループ、mtDNAでは不可能ですね。本土日本人、韓民族、漢民族とアイヌとを区別できるとすれば、アイヌの方に含まれている20%混血の「ニヴフ(Nivkh)」の遺伝子主成分が分析できれば、もしかしたら可能かもしれませんね。この主成分は
    本土日本人、韓民族、漢民族には、殆ど含まれていません。しかし、難しい問題ですね。

  7. もう一度、Y染色体ハプロタイプの一部名称が変わりました。内容に変化はありませんが、名称が以下の通りかわりました。
    今までは
    D1←チベット民族
    D2←日本人(アイヌ、琉球含む)
    D3←チベット民族
    D4←フィリピン・マクタン島住民
    でしたが、
    D1→D1A
    D2→D1B
    D3→D1C
    D4→D2
    とISOGG(遺伝的系譜国際学会)により変更になりました。日本人については、なじみ深いD2からD1Bとなりました。※「Wikipedia」では、まだ変更しきれていない部分があります。また、本来は「D1b」と記述しますが、見やすいように「D1B」と記載致しました。
    ↓【Y染色体ハプログループの分布 (東アジア)】
    http://ja.wikipedia.org/wiki/Y%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93%E3%83%8F%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%81%AE%E5%88%86%E5%B8%83_(%E6%9D%B1%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2)
    ↓【Y染色体ハプログループの分布 (ヨーロッパ)】
    http://www.eupedia.com/europe/maps_Y-DNA_haplogroups.shtml

  8. ・Y染色体ハプロタイプ=分散が少なく、集団(部族、民族)の移動と合致する。
    ・ミトコンドリアDNA=分散する傾向があり、集団(部族、民族)の移動を表さない(マーカが分散)。
    →自然界は、例えば水の入ったコップに角砂糖を入れると溶けて分散するが、溶けた砂糖入りの水が角砂糖へは戻らない。これと同じように、遺伝子マーカ(実遺伝子が同じ比率でとは限らない)も他の民族に分散するのが普通と考えられる。これに従うと、ミトコンドリアDNAマーカの分散は自然な姿と見ることができる。しかしY染色体ハプロタイプは分散しない。これは女性側に問題があるのではなくて、男性側にそれを抑制する原因がある。→女性は他の部族に入ることが許されたが、男性は他の部族に入ることが(部族のあととりでもあるので)許されなかった等が主な原因として考えられる(アンマッチとなる特殊なケースとしては→イギリスウェールズ北部では、DE系統E亜型E1b1bが約40%を占めていて、これは過去、古代ローマ帝国の兵士がここに駐留していたためと分析されている)。その為、Y染色体ハプロタイプは分散しなかった。→日本列島に渡来する以前から。
    ※mtDNAは広がり(面)を表し、Y染色体ハプロタイプは道筋(線)を表す。と見ることができます。→起源はアフリカです。それ以外は中継地点、若しくは共通したmtDNAの到達地点(別の場所で接触)でしかありません。Y染色体ハプロタイプが異なり、mtDNAが共通しているのは、後者となります(→今では、バイカル湖起源は根拠が全くありません。但し、これは、mtDNAによる分析を無視するという事ではなく、引き続き、重要な情報である事に変わりはありません)。

  9. ↓目の色、つまり青い虹彩は、レイリー散乱で青く見えます。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC%E6%95%A3%E4%B9%B1
    メラニンが極端に少ない事を示し、実際に青い色素がある訳ではありません。メラニンは、主に黒褐色の真性メラニン(eumelanin)と、橙赤色の亜メラニン(Pheomelanin)の2種類があります。
    日本人で多い茶色の目(虹彩)ですが、メラニンが減少すると「茶→緑→青→紫」と変化します。「構造色」と言います。東北地方では、日本人なのに青い目の方がいます。メラニンが極端に無くなると、白くならず、虹彩の構造で「青」になります。もっと進むと、血液の赤とまざって「紫」になります。鮮やかな青で知られる「モルフォ蝶」の実際の羽の色は無色です。青の波長は乱反射しやすい為、青く見えているだけです。空が青く、夕日が赤いのと原理は同じです。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AE%E8%99%B9%E5%BD%A9%E3%81%AE%E8%89%B2#.E3.83.96.E3.83.AB.E3.83.BC.EF.BC.88.E9.9D.92.E8.89.B2.EF.BC.89
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%B3
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6%E5%B1%9E

  10. DNA分析による遺伝学が進歩したことも加わって、「人種」と言う分類法は用いられなくなりつつあり、かわりに民族集団や連続的な遺伝的特徴(例えばクライン)といった概念が用いられるようになってきています。世界的な「Y染色体ハプロタイプ」の調査が1990年後半から始まり、2000年代になってだいたいの状況が判明してきています。そして、それまでの定説が次々と覆されています。「現生人類」は「ホモ・サピエンス」一種のみです。2万年前には別の種「ネアンデルタール人」がいましたが、今はもういません。人種とは、ヒト・人間を分類する用法の1つですが、 生物学的な種や亜種とは、異なる概念であり、現生するヒトは、遺伝的に極めて均質であり、種や亜種に値する差異も存在しません。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E7%A8%AE
    ↓例えば、「アメリカ先住民」はDNA上、ヨーロッパ民族と近縁の模様です。
    http://jp.sciencenewsline.com/articles/2012113020150001.html
    「ネイティブアメリカン」は「Y染色体ハプロタイプ」では「Q2」の民族です。「Q2」は一般的なヨーロッパ民族(R1A/R1B)と近縁の民族です。また、このDNA(マーカ)は日本では全く検出されません。
    ——————————————-
    【 アメリカ先住民(南北アメリカで混血比率は異なる)】
    ・QR(P)系統Q亜型Q2(多数)←ヨーロッパ民族と近縁の系統
    ・CF系統C亜型C3(僅か)←モンゴル人等と同じ系統
    ——————————————-
    つまり、失礼な言い方ですが、基本的な考え方として、
    「アメリカインディアン」+「漂白剤につける」=「イギリス人、フランス人、ロシア人」
    と考えればいいでしょう。単なるメラニン色素の量の問題ということですね。遺伝的にはゴミみたいな違いでしかないのです。
    「アフリカ大陸内」の民族は、その他の大陸の民族全てより多様性が高いのです。もちろんメラニン色素による違いを除けばですが。

  11. —————————–
    ・AとBはアフリカに留まりました。
    ・CF系統から約70000年前(アフリカ内)でCが産まれました(CF系統C)
    ・CF系統から約45000年前(インドあたり)でFが産まれました(CF系統F)
    ・DE系統から約68000年前(アフリカ内)でDが産まれました(DE系統D)
    ・DE系統から約55000年前(中東あたり)でEが産まれました(DE系統E)
    —————————–
    ・CF系統C → 後のモンゴル人です(その他の民族もあります)。
    ・CF系統F → 後のヨーロッパ民族(白人)、東南アジア、中国人、朝鮮人、そして「弥生人」です。
    ・DE系統D → 後のチベット人、そして「縄文人」です。
    ・DE系統E → 後に中東、地中海沿岸、アフリカに広まった民族です。
    —————————–
    「↑・CF系統F → 後のヨーロッパ民族(白人)、東南アジア、中国人、朝鮮人、そして「弥生人」です。」も疑問に思ったでしょう。
    私たち現生人類(ホモサピエンス)は東アフリカで誕生しました。そして、出アフリカ(約6万年前)以前の現生人類(ホモサピエンス)の肌の色は、皆、「黒」若しくは「褐色」であったと推定されます。私たち日本人も、そしていわゆる白人と呼ばれている人達も同じです。
    突然変異とは「DNAの塩基の並びの変化」です。例えば、細胞分裂の際の「コピー(複製)ミス、(SNIE含)」、染色体レベルでは「欠失、重複、逆位」で発生し、この変化は子世代に引き継がれる場合があります。それが子世代にとって生存や繁殖に有利な変化であれば、「新しい手直し」としてそのまま引き継がれていきます。しかし、進化(新規形質の獲得)は単純ではない事が判っています。ここでは、目に見えて確認できる変化を「表現型」として説明します。遺伝子とタンパク質の間にネットワーク構造(遺伝子制御ネットワーク)があり、その中で、まず前提として、遺伝子制御ネットワークによって、突然変異が生じても、目に見える違いとして現れにくい性質があります(頑健性:ロバストネスと言います)。そのため、
    ●通常は表現型に影響を与えないまま保持される中立変異があり、環境的変化を受けると目に見えて多くの変化を生じ、適応的な新規形質を生じる可能性が高まります。
    ●生物はまず、環境変化に、遺伝的変異によらない対応で変化し順応する。その後、その変化を作り出す遺伝的変異が生じ、環境に対応した表現型が固定する。
    ●多くの新規形質は、別の表現型で利用されていた遺伝子ネットワークを利用し、新しい表現型を作り出す。
    ということが判っています。
    つまり、表現型に出てこない中立の突然変異が、常に起こっており、表に出ない状態で、ダムにせき止められた水のように、どんどんと蓄積されていく。そうなると、ほんの僅かな突然変異をトリガとして、まるでスイッチが切り替わったかのような、大きな変化、早いスピードで表現型の変化が起こりうるという事です。その変化は何処でも発生しているが、アフリカでは、紫外線が強いという制約があります。極端な例ですが、母親の卵子を作るさいの、ほんの僅かなコピーミス(突然変異)をトリガとして、「黒人」の両親から、メラニン色素減少、肌が白、連動して目が青、金髪の子供が生まれるという事も十分にあり得るという事です。しかし、アフリカは紫外線が強いため、その子は選択されず、集団としては変化がない、つまり、黒い肌が「選択」され、「固定」してしまったという事です。しかし、出アフリカとなると、紫外線が強いという制約が無くなります。そうなると、目に見えて多くの変化を生じ、「適応的」な新規形質を生じる可能性が高まる。つまり、制約、枠が無くなったので、変化が次々と発生し、集団を作っていくという事です。もちろん、集団の密度、隔離度、その他のもろもろの条件も影響するでしょう。結果として、その環境に適合したもの(つまり肌が黒ではない)が「選択」「固定」され、結果として、今の世界の民族となったという事です。
    実際には、「肌の色が黒い集団」が突然「肌が白く、目が青い集団」になった訳ではないようです。約10000年前の「黒海周辺」の地域で、「目(つまり虹彩)が青」の民族が突然変異で発生したと推定されています。また「金髪」は北欧で発生したと推定されています。つまり段階的に突然変異により発生した模様です。

  12. 唯一、中国人、韓国人、日本人を、個人レベルで、おおよそで区別ができそうなのは、現在のところ「DNAマイクロアレイ」による分析だけと推定されます(一般的な検査ではありません)。
    http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73749&type=0
    http://ja.wikipedia.org/wiki/DNA%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%A4
    JAPAN DNA Project
    https://www.familytreedna.com/public/japan/default.aspx?section=yresults
    https://www.familytreedna.com/public/japan/default.aspx?section=mtresults
    ↑注意:Y染色体ハプロタイプについては、以下のISOGG(遺伝的系譜国際学会)を参照し、
    http://www.isogg.org/tree/
    http://www.isogg.org/tree/ISOGG_HapgrpD.html
    http://www.isogg.org/tree/ISOGG_HapgrpO.html
    例えば「O-47z = O2B1」と読み換えて下さい。Y染色体ハプロタイプの「Haplogroup」は、現在、突然変異名で記載されています。

  13. 「ミトコンドリアDNA」「Y染色体ハプロタイプ」で民族の系統分析が出来ます。しかし、これらは大規模な集団についてはその比率において民族の違いが判別できますが、個人レベルでは不可能です。例えば、日本人でよく検出される「Y染色体ハプロタイプ」の主なマーカは「D1B1」「D1B2」「O2B1」「O3」「C1」「N」です(アイヌの人達は「D1B*」「D1B1」「C3」)。日本人集団の中でその占める比率は、日本人であるあなた個人の体の、混血比率となります。マーカ「D1B1」を持っている日本人と、マーカ「O3」を持っている日本人、それと日本人女性(Y染色体を持たない)も、その混血比率はほぼ同じです。
    しかしながら、マーカはその人(男性)が偶然もっているだけで(mtDNAについては男女ともあります)、個人に対しては何の意味もなさないのです。例えば、韓国の人の中にも、数こそ少ないながら、マーカ「D1B1」を持っている方がおそらくいるでしょう。しかし、その人の混血比率は朝鮮民族の比率であって、日本人とは違うのです。その人は遠い過去にあったマーカ「D1B1」を偶然持たされただけにすぎません。「マーカ」はいわば気まぐれカードです。色々なカードがある中で、偶然それを持っているだけにすぎません。Y染色体ハプロタイプにしても、またミトコンドリア遺伝子にしても、「マーカ」は「大規模な集団」については強力な判別情報となりますが、「個人レベル」では全く意味をなさないのです。有名な良い例をもう一つ上げますと、どこからどう見ても白人のイギリス人なのに、黒人の「Y染色体ハプロタイプA系統」を持っている人がいます。これも同じです。「マーカ」は、その比率のみ、その集団を他と識別する情報となる意外、何にも使えないという事を理解しておいて下さい。特に個人レベルでは全く判別不能です。有史以前から日本人として続いている家系でも、Y染色体ハプロタイプ(もちろんmtDNAも)では何が出ても不思議ではなく、また何の意味もなさないという事です。

  14. 上記の「日産婦誌56巻9号」は、まだ「O2B1」の由来が問題視される以前なので、「朝鮮半島から」との記載がありますが、そこは無視していいでしょう。。
    誤解しやすい点について述べます。一般的な遺伝子(DNA)検査で、個人レベルの「民族」判定は出来ません。 「ミトコンドリアDNA」、又は「Y染色体ハプロタイプ」の「マーカ」自体の「ルーツ」を調べる事はできますが、ご自身(個人レベルで)の「ルーツ」を調べる事はできません(結論として、一般的なDNA検査では、ご自身が「大和民族」「漢族」「韓民族」なのかを識別する事はできません。これはDNA「マーカ」というものの性質上そうなります)。
    日本人の例として(D1Bは、旧D2で示します)、
    ———————————
    ・ミトコンドリアDNA=M7a1a3 (ハプロタイプM7a)
    ・Y染色体ハプロタイプ=D2a1a1 (DE系統D亜型D2)
    ———————————
    というように、1種類ずつしかわかりません(上記は日本人「大和民族」で検出される、わりと多いマーカですが、これが出たからといって「大和民族」であるという保証にはなりません。また他のマーカが出たからといって「大和民族」ではないという事でもありません。日本人は混血民族であり、結局は何が出てもおかしくはないのです)。

  15. ほんの僅かな数の遺伝子ですが、マーカとともに引き継がれる遺伝子も、例外としてあります。
    それは、Y染色体そのものに入っている遺伝子です。この遺伝子だけは、Y染色体と一緒に引き継がれる。つまり「相関関係」がある遺伝子となります。 縄文人の全部ではありませんが、統計的に、縄文人にその傾向が見られ、弥生人には見られない事象であったと考えられ、そして、現代の日本人の「D」にその傾向が見られ、「O」には見られない事象、つまり、Y染色体ハプロタイプのマーカと連動するものもあります。極めて数は少なく、今確認されているものを以下に示します。↓
    http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-612.pdf#search='%EF%BD%99%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93%E3%83%8F%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97+%E7%94%A3%E5%A9%A6%E4%BA%BA%E7%A7%91%E5%AD%A6%E4%BC%9A

  16. ④ 上記より【上記の子(男性)】のY染色体ハプロタイプのマーカは「O2b1」のままだが、常染色体は混じった状態となる。また、上記のイメージとは別に、減数分裂の際の遺伝子間の一部組み換えも発生する。つまり、常染色体は代を重ねる毎に、複雑に混じり合います。
    ⑤ 目の一重二重、顔の形態はY染色体ではなく常染色体にあるから、「Y染色体=O2B1」にもかかわらず、目が二重で、立体的な顔となる場合もあるし、逆パターンの「Y染色体=D1B」なのに、目が一重で、平べったい顔の場合もあります。
    ⑥ 約3000年の経過により、縄文系と弥生系が完全に混じっていますので、例えば目が一重なのに、髭が濃く、髪が癖毛であるなど、混在しており、それは、混血である日本人の「個性」と考えればいいでしょう。

  17. —————————————————————————–
    【O2b1の男性O】(つまり弥生系)
    Y染色体………….常染色体
    .Y(O2b1)…..X(o01)..X(o02)..X(o03)..X(o04)..X(o05)..X(o06)—
    .X(—-)…..X(o21)..X(o22)..X(o23)..X(o24)..X(o25)..X(o26)—
    ※目の一重二重、顔かたち等の容姿も含め殆どの遺伝子は常染色体にある
    +(プラス)
    【D1B(男性)の子(女性D)】(つまり縄文系) ※分かりやすいように「★」で示す。
    Y染色体なし………常染色体
    .X(—-)…..X(★01)..X(★02)..X(★03)..X(★04)..X(★05)..X(★06)—
    .X(—-)…..X(★21)..X(★22)..X(★23)..X(★24)..X(★25)..X(★26)—

    【上記の子(男性)】
    Y染色体………….常染色体
    .Y(O2b1)…..X(o01)..X(★02)..X(★03)..X(o04)..X(o05)..X(★06)—
    .X(—-)…..X(★21)..X(o22)..X(o23)..X(★24)..X(★d25)..X(o26)—
    ↑Y染色体はそのまま引き継ぐ
    —————————————————————————–

  18. よくある疑問点として、縄文系とか弥生系とか言われていますが、結論としては、日本人は混血となります。
    ① 人間の染色体は46本で、2本は性染色体、44本は常染色体です。
    ② Y染色体は親(男性)から子(男性)に継承される→Y染色体ハプロタイプ(ここではo2b1)も「Y染色体(性染色体)」によって、親(男性)から子(男性)に継承される。
    ③ 殆どの遺伝子は「常染色体」にあって、「Y染色体(性染色体)」の引き継がれ方と連動せずに引き継がれる、つまり、「常染色体」と「Y染色体(性染色体)」の引き継がれ方に「相関関係」は全く無い。

  19. Y染色体ハプログループの系統分類に使われる突然変異として、例えば「O2B」は、一塩基多型(SNPs:スニップス)で判別します。しかし「D1B(旧D2)」は「YAP」と呼ばれる特異な配列(約300塩基)を持っています。Y染色体長腕部「Yq11 DYS287」にある塩基配列に「YAP」が存在します。
    【Y染色体】
    DXYS1Y Yp11
    PABY Yp11.3
    DYS1 Yq11.2
    DYS287 Yq11 ←★YAPが存在する位置
    DYZ8 Yq11
    元々、人の遺伝子の約13%に、SNIEというDNA配列があります。SNIEは、逆転写された RNA分子を表現する短いDNA配列であり、本来ならtRNA、rRNA、その他の核内低分子RNAに転写されるべきものであるのが、DNAに配列挿入されてしまったものです。生体内での使用目的は、まだ判っていません。最も多く見られるSNIEとして、Alu 配列(Alu sequence)があり、蛋白質コード配列を全く含みません。制限酵素AluIで認識されるため、「Alu(アル)」と呼ばれます。YAP(Y Alu polymorphic element)は、Y染色体の特定位置「Yq11 DYS287」に、SNIEの主要となるAlu配列が飛び込んでしまったY染色体ハプログループマーカで、約300塩基で構成されています。インターネットで「Alu 配列」などで検索するといいでしょう。 「生体内での使用目的は、まだ判っていません」←と記載しましたが、常染色体にAlu 配列が飛び込む場合、規則性があり、ある特定の塩基配列にだけ入り込むことが分かっています。しかし、遺伝子がぶっち切れることに変わりなく、その遺伝子の機能が無くなってしまうかどうかがよく分かりません。しかし、ロバストネスもあるので、救済される場合もあるのかもしれません。タンパク質コードがないので、そのままでは遺伝子としては機能しないと考えますが、それが進化(新規形質の取得)等にどう影響するか等がまだよくわかりません。 Alu配列は、めずらしくもなんともない、ありきたりの遺伝子配列(遺伝子としては機能しない)ですが、Y染色体の特定のエリアに飛び込んでしまったという点がめずらしいという事になります。

  20. 日本列島については「縄文人」と「弥生人」の混血となって今に至ったが、朝鮮半島については、その後の中国東北部からの別民族が何度も多数到来が繰り返され(男女の比では、結果的に男の方が多かった=Y染色体ハプロタイプの縄文的要素を示すマーカは殆ど「0(ゼロ)」、しかし「常染色体」については「縄文的要素」が僅かに存在、例えば、戦争で全滅等をした場合、それは兵士(男子)であって、女子、子供は生き残る可能性が高い(根拠となる具体的な証拠はありませんが)。
    そのようにして、現在の朝鮮民族(おそらく韓国南部の一部地域はそう言える)が形成されたと考えた方がいいでしょう。韓国南部の一部地域以外の朝鮮半島については、クラスタがかなり異なることからおそらく中国東北部からの移民が大多数でしょう。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%B0%91%E6%97%8F#.E9.81.BA.E4.BC.9D.E5.AD.90.E7.9A.84.E7.B3.BB.E8.AD.9C