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アイヌ差別発言究明共同実行委員会からの公開質問状へ回答しました

「アイヌ差別発言究明共同実行委員会」(木幡寛事務局長)から8月22日に公開質問状を受け取りました。
これについて本日、同委員会に郵送で回答するとともに、報道機関にも公開しました。
回答内容は下記のとおりです。

平成26年8月29日

アイヌ差別発言究明共同実行委員会御中

8月22日付公開質問状について(ご回答)

札幌市議会議員 金子やすゆき

この度は公開質問状をお寄せいただいたことに感謝申し上げます。

下記の通りご返信申し上げますので、何卒ご理解を賜りたいと存じます。
なお、質問状には質問だけでなく要望、引用、ご主張などが多岐にわたるため、恐縮ながら当方で要点を整理して回答させていただくことを御容赦ください。
回答がご希望の期日より遅くなりお詫び申し上げます。

質問1.

「アイヌ民族はもういない発言の真意」「アイヌ民族精神文化事業を否定するのか」との質問に対して回答
北海道のそれぞれの地域でアイヌの人々が暮らし、祖先から受け継いた文化や歴史を大切に育んでおられることはもちろん承知しており、とても尊いことと敬意を表する次第です。
私の発言は決してアイヌの人々を貶めたり、その文化や歴史を否定する意図ではないことをまずご理解いただきたいと存じます。
その上で私が述べた「民族」とは宗教や言語、文化、歴史などを共有し、自治権や国家形成などの政治的な要求を持つ集団の意味とされており、かかる意味でのアイヌ「民族」やその他「民族」との対立構造は北海道内に存在しないものと認識しています。
そのなかで札幌市や北海道が行っているアイヌ「民族」に対する補助政策について、その定義が不明確であること、また運用の実態にもさまざまな問題がみられることなど、市民から厳しい批判が寄せられています。
私の発言は、これらの観点からアイヌ政策全般について問題提起を行っているものです。

質問2.「アイヌ協会に属しないアイヌ民族も否定し、死ねというのか」との質問に対して

回答
平成18年の北海道調査でアイヌの人々(定義:アイヌの血を受け継いでいると思われる方、また、婚姻、養子縁組等によりそれらと同一の生計を営んでいる方)は23,782人である一方で、北海道アイヌ協会の会員は2,700名(協会発表による)に過ぎないとのことですから、北海道アイヌ協会に属しないアイヌの人々が約9割であることは承知しております。
アイヌ協会に属しないアイヌの方を否定する意図はございません。
また、これらの方に「死ね」との言葉を述べたことはございません。質問3.「一部のアイヌ協会の利権幹部と真面目なアイヌの人々を区別して発言せよ」との主張について

回答
不透明な利権を悪用しているのは、アイヌを称するごく一部の人々であることは過去の議会質疑や報道などでも明らかになっています。
真面目に暮らしているアイヌの人々がほとんどであることは申すまでもなく、これらの区別が不十分だとのご指摘は真摯に受け止め、真面目に暮らしているアイヌの方々にお詫びを申し上げます。

質問4.「2008年国会決議を認めないのか」との質問に対して

回答

  • 「アイヌの人々が国連宣言に言う先住民族であるという状況にございません」(福田康夫総理答弁、平成19年10月3日衆議院本会議)
  • 「アイヌの人々がこの宣言に言う先住民族であるかについては結論を下せる状況にない」(高村正彦大臣答弁、平成20年5月23日参議院沖縄北方特別委員会)
上記のように平成20年の国会決議直前まで、政府はアイヌを先住民族と判断していませんでした。
同年6月6日の国会決議はアイヌ民族を先住民族とすべく政府の方針を180度転換させるものですが、衆議院、参議院のいずれにおいても委員会審査を省略し、本会議でも一切の質疑もないまま簡易採決で可決されたものです。
国会決議の法的効力を否定するものではありませんが、かくも重大な政府の方針転換が国権の最高機関たる国会で一言の議論もないまま、わずか一日で決定された経緯に私は一国民として大きな疑問を感じており、今後も国民世論に基づく見直しが必要だと考えています。質問5.「平凡社大百科事典の改定経緯を知っているか」との質問に対して

回答
ご質問にもあるように、出版社(平凡社)は北海道アイヌ協会から「差別」と抗議を受け、出版社の判断でかつて知里教授が担当したアイヌ民族の関する当該記述の訂正を決定したと承知しています。
出版の自由は現憲法で保障されており、差別を理由に出版社に圧力をかけ自らの主張に沿うように記述を変えさせること自体が問題であると考えます。
たとえ出版社が当該記述を削除したとしても、その学術上の見解が消滅するわけではありませんし、多様な国民世論と言論の自由を守る立場からも不適切な行為と言わざるを得ません。質問6.「旧土人保護法を持ちだしたような発言は公人として恥ずかしくないか」との質問について

回答
北海道旧土人保護法は、就農を希望するアイヌに無償で土地や農具、種子を交付し、自立支援を行うほか、小学校建設など教育奨励や生活扶助、社会福祉など幅広い観点からアイヌへの支援を行うことを定めた法律です。
保護法の成立を望んだのはアイヌ自身であり、その証しとして、帯広の酋長伏根弘三翁の令嬢シン子さんは保護法国会通過のお礼のために伊勢神宮に参拝し、次のような詩を詠んだといわれています。
 待焦れたる保護法は
  今日両院を通過しぬ
  想へば長き七歳の
  努力は遂に報はれぬ
  御法の光輝いや増して
  ウタリの上に輝かん
『コタンの痕跡』(旧土人保護法とともに五十年:喜多章明)当時アイヌの人たちの悲願であった本法がいま、その法的使命を終えてすでに廃止となっていることは誠に感慨深いものと考えます。
なお、私の発言や政治信条と北海道旧土人保護法との直接的関連はありませんので、これについて公人として恥ずかしいとは認識しておりません。

質問7.「国際人権規約を知っているか」「人種・人権差別を助長するのではないか」との質問について回答
日本が国際人権規約を批准していることは承知しています。
質問1への回答で述べたとおり、民族の定義に基づき、かかる民族問題の存在を否定したものであり、人種・人権差別には当たらないと考えます。
なお、市民的及び政治的権利に関する国際規約(International Covenant on Civil and Political Rights、ICCPR)には、法の下の平等とあらゆる差別の禁止、とともに思想・良心の自由、表現の自由が定められていることを申し添えます。

質問8.「真面目に生きているアイヌ民族に対して謝罪を」との要求について

回答
真面目に生きている方は大変素晴らしく、アイヌの人々であろうとどなたであろうと私は等しく敬意を表するものです。
ご要望の謝罪について、どの部分が「罪」なのか、また、どなたに謝罪すべきなのか、質問状からは読み取ることができませんでしたが、
質問3への回答でもお答えした通り、「一部のアイヌ協会の利権幹部と真面目なアイヌの人々を区別して発言せよ」との指摘に対しては、真面目に暮らしているアイヌの方々がほとんどであることは申すまでもなく、これらの区別が不十分だとのご指摘は真摯に受け止め、真面目に暮らしているアイヌの方々にお詫びを申し上げます。
なお、アイヌ差別発言究明共同実行委員会にはアイヌの人々以外の方も加入されているようですが、それらや諸外国の人々までも謝罪の対象ではないものと考えます。
以上


9月3日補記
団体名が「アイヌ差別発言糾弾共同実行委員会」ではなく、「アイヌ差別発言究明共同実行委員会」である旨、同委員会から訂正依頼を電話で受けました。
公開質問状の封筒には「糾弾」とある一方で、質問状には「究明」との記載を確認しました。
私を糾弾する意図ではなく、「話し合いによって理解を深めたい」との説明もいただきました。
両者を混同したことをお詫びしたうえで委員会の要請に従い、記事本文の「糾弾」の部分を「究明」に修正します。

コメント

  1. 正論を述べられているように感じるのですが、なぜこれで新聞などに叩かれるのか
    意味が分かりません。
    批判的な声ばかりが大きく聞こえるかも知れませんが、市議の論に納得し
    応援している市民もちゃんといます。がんばってください。

  2. 金子議員、あなたおかしな事は言っていませんよ
    「アイヌ民族」という定義自体あやふやなんです
    古来からのアイヌ語を話せる人すらもういないのに
    何をもってして「アイヌ民族」と位置づけるのか・・・話をするならまずその定義からではないと
    定義がないと差別も成り立ちません
    しかしまあ、金子議員の回答がいたって常識的であるのに対し
    何なんだこの一連の質問の酷さは・・・
    「差別だ」「死ねというのか」「恥ずかしくないのか」「謝れ」
    アイヌに死ねだなんて言ってる人、どこにいる?ただの一人もいないよ!ありもしない差別を作るな!!と言いたい
    「同じ日本人なのだから保護・優遇政策という名の差別はやめよう、それはむしろ愚弄だよ」と言っている人ならいるけど
    死にそうなぐらい困窮したら生活保護受けてくださいよ、日本人にはその権利があるでしょ
    これが差別の当たり屋の実態かと、ひたすら呆れる次第
    恥ずかしいのはあんたらだよ・・・そりゃまともなアイヌの人は近寄らないよ、こんな団体・・・

  3. 「アイヌ民族なんてもういない、せいぜいアイヌ系日本人がいいところ」に対して反論したいのならば、『アイヌ系日本人ではなく、アイヌ民族は今でも存在する。それは〇〇が根拠である。』というのが論理的。
    しかしながら当該ツィートに対する批判というのが、『金子市議は差別主義者ダー』だの『こんな無知が市議で恥ずかシー』だの、全く反論になっていない非論理的な感情論のみ。
    『非論理的であれ何であれ、大声で罵倒したほうが勝ち』という、ある種団体の性格が如実に現れている。
    当方も、金子さんの発言を支持するコメントを書き込んだだけで、『差別主義者ダー』と誹謗中傷されるが、「アイヌも同じ日本人なんだから差別する必要はない」という当方の主張に対し、『アイヌは昔から差別され(※注 事実誤認であるが)、文字も持たないかわいそうな民族だから、差別しなければ差別ダー』という訳の分からない批判の続出。これにはもう苦笑。

  4.  今回の取材 「金子議員がツイッターでアイヌはいないと(問題)発言していますがどう思いますか?」とだけ質問すると
    今までの道新紙上に出ているような 回答になります
    道民の皆さん 道新見直してくださいね 最初の6日間で 賛否16:0ですよ ボコボコ
    まさに取材の問題 このブログで多様な意見あるのに 16:0だよ 普通は両論載せるwね
    くっされっ 道新め!
    おととい いつもの集金のおばちゃんが来たが
    だまって 払ったゎぁ まあ おばちゃんに問題はないが
    くそーっ チラシがなければ とっくにやめているのに(怒)
    そうそう おばちゃん 風除室の戸はちゃんと閉めてね 蚊が入るから(笑)

  5. 正論ですね。
    「一部のアイヌ協会の利権幹部」とやらに利権について公開質問状を出してほしい。
    自民党道連はふざけるな!といいたい。利権追求した議員を離党勧告じゃ、どっらからも支持得られないよ。自民はやっぱだめだわ。GHQ戦後体制の保守者。
    もっとまともな党がいいですね。
    最後までぶれない金子やすゆき市議のような、本物の大和男子(やまとおのこ)がまだ生きてたと分かったのはうれしかった。
    札幌市民として、どうなっても支持します。日本を守りましょう!

  6. 私も最初ニュースを見たときは、またおかしな議員が現れたとか思いましたが、ブログを読むと至ってまともな話でした。
    今まで札幌に住んでて知らなかったってのはちょっと恥ずかしいですが、こんなザルな法律があったんですね~。
    これからもぜひこの件を追求して欲しい。
    利権を食い物にする人たちに断固とした態度を!
    そして自民党のこの対応はおかしすぎる!
    金子市議、応援しています! がんばってください^^
    (ただ、純粋なアイヌ人はもういないでしょうが、アイヌ民族として暮らしている人はいますよ!w)

  7. 金子議員のような方がいないと、誰もこのことを正してくれません。
    金子議員頑張ってください。実態のないものに、市民の税金を
    いつまで使い続けるのか、糾弾してほしい。 金子議員がんばれ~!

  8. 暇つぶしに
    木幡寛 事務局長で検索しますと 特定非営利活動法人アイヌモシリ チノミの会 の代表もされているのでしょうか?同姓同名、名前の使い分けはよくありますので断定はしませんが。
    そして更に
    特定非営利活動法人アイヌモシリ チノミの会 を内閣府HPで検索
    https://www.npo-homepage.go.jp/ で活動報告書拝見するとあらビックリ!
    平成23年24年度の活動計算書、貸借対照表に連続性が見えません!
    平成24年寄付金545,000円!
    私には出鱈目とうつりましたがみなさんはどうでしょうか?
    以前内閣府にデタラメnpoの件で問い合わせたら指導する法的根拠ないと開き直られたことがありました。

  9. ん~んっ
    なにか 夜が明けたら ”風”が変わっているな
    さわやかな いつものブログが戻ってきたようだ!
    しばらく 嵐だったが・・・・・

  10. 正に正論!

  11. また変な地方議員と思って見に来たが
    この人 まともで真摯で真面目な人
    で 今回 この人の 発言の何悪いの??
    処分されたの??? じゃあ処分した人は全員処分ね(笑)

  12. 自分の主張を貫く、貴方みたいな方が本当の政治家だと思います。
    アイヌ団体の利権と金を問題にしているのに、アイヌ差別に問題をすり替える。「差別団体」に意見をすると非人間扱いをされる。こんなおかしいことはない。
    国民は、アイヌを食い荒らす怪しい利権団体におこっている。

  13. 「アイヌ差別発言糾弾共同実行委員会」こそ金子発言のどこが差別なのか、明確に指摘してほしい
    我々道民は金子氏の発言こそ道民の率直な心情であり、委員会の主張は全く受け入れられない
    この委員会だけじゃなく、自民党札幌市議団や北海道新聞は頭おかしいんじゃないか?

  14. 「アイヌ差別発言糾弾共同実行委員会」という
    名称も凄いですね~なんか…異国感(笑)
    金子先生、これからも【利権】を
    とことん追求して下さいね!

  15. 金子先生はよく勉強されている、断固支持します。
    戦後70年繰り返されてきた、反日左翼の「悪を隠蔽」するための
    言論弾圧、言葉狩りには もううんざりです(部落解放・同和問題と同じ)
    安倍内閣の戦後レジームからの脱却に沿った金子市議の本意を無視し、
    アイヌ利権に切り込まない北海道自民党とメディアには失望します。
    実行委員会の木幡寛事務局長は
    「回答というより言い訳の文書。はぐらかそうとしているようにしか思えず、納得できない」
    というが、
    現実に発生しているアイヌ利権の不正について目をそらしはぐらかしているのは
    実行委員会の木幡寛事務局長 あなたの方ですよ、納得できないのは こっちだ(怒)
    金子先生を応援します。どうかお体には気を付けて、ご活躍をお祈りいたします。

  16. 質問状の回答先
    金子ブログ~「アイヌ差別発言糾弾共同実行委員会」
    朝日新聞デジタル~「アイヌ民族差別発言を究明する共同実行委員会」
    報道が間違いなのか?故意にまぎわらしくしているのか?
    回答期間5日と異常に短いのなぜなのか?
    金子市議が回答する前に自民札支が処分決定したのはなぜなのか?

  17. 正論だと思います。
    最後まで自分の意思を貫いて下さい。
    自民党道連には本当にがっかりです。

  18. 金子市議の発言は、少しもおかしくないです。
    糾弾質問状に、真摯にに回答されてる姿は、返って清々しいくらいです。
    日本には、表現の自由、信条の自由があります。
    どうぞ自分の信ずる道を堂々と歩んでください。
    応援してます。

  19. 相変わらず、「差別者じゃないヨ」ポーズをアピールすることにしか関心のない人々は、色々なところで金子さんを「無知」と嗤うでしょう。
    しかし、これで内地の人々にも広く問題を提議できたのは収穫です。
    …自民党道連には致命的に失望しましたが。

  20. 正に正論。
    これを機会にアイヌに対する理解を広く国民に知らしめてください。