札幌市には約300の市立小中学校と8校の高校があります。
先日掲載した記事で、これらの校長・教頭などの管理職で人事の懲戒処分を受けた
ことのある先生が多数いることをご紹介しました。
(リンク)「校長、教頭に懲戒処分者が多数」(2012年10月09日付)
それでは、いったいどのように教頭先生を選んでいるのか、との疑問がわきます。
私は教頭先生の選考過程を教育委員会に尋ねてみました。
下の図が、教頭採用選考の流れです。
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簡単に言うと、筆記試験と面接試験があり、これに勤務評価を加えて教頭への
登用を決めているそうです。
筆記試験は基本的には公平だと思うのですが、問題は面接試験です。
学校・教育委員会という狭い世界で面接を行った場合、面接官と受験者の
お互いが元上司・部下の関係だったり、学校の先輩後輩の関係だったり、
というケースが考えられます。
札幌の公立学校では学閥がある、という噂もよく耳にします。
札幌は狭い街なので、ご近所、友人、知人ということもあるかもしれません。
ここで私は議長を通じて教育委員会に「面接官はどうやって選んでいるのか?」と
文書で質問しました。
それに対する、教育委員長からの回答はこちら。


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面接官は、行政職の管理職14名と、教育職の管理職7名、外部有識者17名で
構成され、外部有識者には、企業の人事経験者と、保護者代表4名が含まれて
いるそうです。
ここで驚いたのが、「保護者代表4名」が入っていると言うことです。
保護者の子供は学校に通っているわけですから、中立性を考えれば、そんな人が
教頭の採用試験の面接官を行って公平性が保てるのでしょうか?
人事の知識も経験もない人が、「子供の親」というだけのことで、教頭採用を決定する
立場に立って良いのか、疑問に感じます。
そして、さらに驚くのは、保護者代表というのは実際にはPTAに推薦を依頼していて、
札幌市PTA協議会の役員4名が手当をもらって面接官に就任しているというのです。
PTAというのはあくまで学校を支えるボランティアだと思うのですが、その役員が
税金をもらって、公(おおやけ)に学校トップの人事に口出ししているとしたら、これは
PTA活動としては度が過ぎていないでしょうか。
もし仮に、私が教頭昇任を目指す学校の教員だったら、札幌市PTA協議会の役員
には絶対に逆割らず、いつでもひたすら「ヨイショ」。
学校のPTA役員にも気に入られようと一生懸命に作り笑顔をすると思います。
一方でPTA役員も我が子かわいさもあって、先生には「ヨイショ」をするでしょうから、
こんな環境からは馴れ合いしか生まれません。
教員ムラとPTAがなれ合って人事を決めている結果、組織は内向きになり、イジメや
事件が起きれば組織ぐるみで隠蔽し、外部からの批判に耳を閉ざすようになります。
部下の先生が悪事を働いて摘発されても、校長・教頭ら管理職もスネに傷持つ身で
あれば、部下に過ちを説き正すこともできません。
不祥事は隠し、お互いにかばい合うようになるでしょう。
人事は公平で中立でなければ、人心は乱れ、かならず組織は崩壊します。
学力低下、学級崩壊、相次ぐイジメ、先生の非行、教員組合の政治活動。
こうして崩壊してしまっているのが、いまの札幌市の公立学校教育です。
教育というのは、本来は夢であり理想であるべきところなのです。
未来の有為ある人材を育てるべき学舎がなぜこんな状態になってしまっているのか。
今回の調査で、ようやくその原因の一端が分かったような気がします。