昨日から」定例市議会開会中ですが、議員報酬の勉強会に参加してきました。

議員報酬見直しについて先駆的な取り組みで知られる三重県議会の三谷議員が講師です。

議員報酬について「高い」「安い」と様々な意見がありますが、いずれもはっきりした

根拠がないことが悩みで、わが札幌市議会でも意見がなかなかまとまりません。
三重県議会は札幌市と同じようにかつて「特別職報酬審議会」という公的な第3者機関を

設けて議員報酬の検討をしたものの、委員のほとんどが議会の知識がないため本質的な

議論にならず、明確な結論が出ませんでした。

しかし市民からは高すぎる議員報酬の引き下げを求める声も多く、三重県議会は全国で
初めて平成23年に議員報酬についての専門調査会を設置することを決めました。
調査会では大森彌委員長(東大名誉教授)を筆頭に地方自治に詳しい専門家を招いて、
議員報酬のあるべき姿について検討を行いました。

この経緯を知りたく勉強会に参加したのですが、内容は私にとって衝撃的な内容でした。
「議員報酬が高い」と言われる原因の一つに、「議員は普段何をしているか分からない」
という市民の声があります。
議会は年間100日もありませんし、一日あたりの平均審議時間はせいぜい5時間くらいです。
「もしかして平日からゴルフしているのでは?」「視察と称して遊んでいるの?」などと
言われることすらあります。
たぶん三重県議会も事情は一緒なのでしょう。
このため三重県議会では議員の活動実態を明らかにするため、まず全議員にアンケートを
取り、24時間、365日の活動を公用、私用の別で24種類に分類して記録させたそうです。
議会出席や議案審査、ヒアリング、会派打ち合わせなどは公用に、政党活動や後援会活動、
飲食は私用に、などと細かく記録をつけて、一日15時間の活動時間の中で約7割が公用と
算出しました。
ここに同じ公選職である三重県知事の報酬月額128万円に×0.7(職務活動時間比率)して
議員報酬は89万円が妥当と検討結果を出しました。
ところが、三重県議会議員の報酬はもともと83万円だったので、これでは市民の批判とは
反対に議員報酬が高くなってしまうということで大混乱となり、専門調査会の結論は結局
お蔵入りになってしまったそうです。

ここから先は私の意見です。
議員報酬について学者の指導のもと定量的に分析して、その根拠に理論付けをしたことは
意義があると思います。
しかし、議員報酬のあるべき姿と、お財布の中で出せる金額はまた違うと思います。
三重県も札幌も同じですが、多額の負債を抱えて国から交付金をもらい、それでも財政
赤字が続いています。
普通の会社ならば経営再建のために役員報酬を下げ、その次に社員の給与をカットします。

年々肥大する行政コストにバッサリとメスを入れるためには、まず議員報酬の見直しが
まず第一歩だと思います。

議員報酬が下がれば、役所の幹部職員の給料を下げることが出来ます。
日本中の行政が赤字に慣れて赤字が当然のような状態になってしまっていますが、これは
本当は異常事態なのです。
財政を収支トントンにしなければ、後の世代に負担が回ります。
カットできるものはすべてカットし、その一方で増やせる収入は増やして収支のバランスを
取らなければいつかは破綻します。

夕張市の失敗からまだ学びが足りないと思えてなりません。

列島大雪の中はるばる福岡まで勉強にきたのですが、東大の先生の力を借りても、残念

ながら議員報酬の見直しは出来なかったということが今回の勉強会の学びでした。


※蛇足で大森先生には怒られるかもしれませんが、同じ東大でも法学部ではなく経済学部の
学者ならば、きっと違う結論になったのではないかと思います。