リオ五輪に湧く真夏の日本。
うだるような暑さの中で今朝の日経新聞を見て仰天しました。
我が国の国債に関する特集記事です。

nikkei4946

経済学者の竹中平蔵・東洋大教授と吉川洋・立正大教授による対談記事です。
両先生は対談の中で国家財政についてこう述べています。
下記一部引用します。

(日本の財政が)どのくらい持つのかは分かりません。
私は「日本経済全治何年」というより「余命何年」というくらいの危機意識を持たないといけないと思います。
(竹中平蔵東洋大教授)

これまではなんとかもちこたえてきたが、今後は・・・・・という感じでしょう。
財政破綻がいつ来るかははっきり言えません。
(吉川洋立正大教授)

ここまで深刻な発言が日経に載るのはいままで見たことがありません。
日本経済は全治不可能な病に侵され、もはや余命いくばくもない、というのです。

日本経済はパンク寸前

我が国の国債発行残高は平成28年度末で838兆円の見込み。
地方自治体が発行する地方債と合わせると1000兆円に達する勢いです。
財務省がまとめた下記のグラフが事態の深刻さを表しています。
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私が学生だった20年前、すでに国債発行残高が100兆円を超えていました。
この時点で国の借金は財政支出の数倍に達していて、危機的状況と言われていました。
先進国の中で突出した水準で、いつ財政破綻しても不思議ではない、と財政学の授業で学びました。
しかし、その後の野放図な財政運営で国の借金は増える一方。
グラフはまさにうなぎのぼりです。
上の表で国民一人あたりで計算すると約664万円。
4人家族で約2656万円と試算されています。
これは家計に例えればキャッシング地獄で、もはや破産しかない、どうしようもない状態です。
国の借金は一億国民の火の玉になっても返済不可能な水準に達しています。
債務危機に陥ったギリシャの比ではありません。

日本の財政破綻を防ぐためにはどうしたらよいのか。

お二人の対談の中で吉川氏は「大幅な消費税増税が必要」との意見です。
一方で、竹中氏は「増税は経済の足を引っ張る、むしろ歳出削減が必要」と訴えています。
議論は対立しているのですが、共通する見解として政治家の無策とポピュリズムを挙げています。
しかし政治家が無策なのはいまに始まった話ではありません。
消費税増税は先送りで税収確保の見通しは立たず。
経済成長も止まって株価も低迷しています。

「民主主義の厄介な政治プロセスではどんなよい政策も決められない」

我が国の財政は日本を代表する経済学者が匙を投げた状態なのです。
竹中氏はその原因の一つを政治システムにあると指摘しています。
下記リンクから日経対談の模様を動画で見ることができます。
大変興味深い動画です。

動画:社会保障や国債信認など専門家が議論 :日本経済新聞(外部リンク)

私が思うに財政を立て直すためには
・年金の大幅カット
・医療水準の大削減
・公務員の大リストラ
が避けられません。
きっと高齢者や医師会、公務員労組が猛反発するでしょう。
しかし、これは出血を止める応急措置に過ぎません。
財政金融システムの安定を取り戻すためには、もっと厳しい荒手術が必要です。
人気取りが命の政治家に果たしてこれができるのか。
そして依存症に陥った国民が負担に耐えられるのか。

これだけ危機的状況にありながら、安倍首相はまた低所得者層向け現金給付などを
やろうとしているのですから、もはや末期的状態と思わざるを得ません。
経済対策20兆円といっても所詮、財源は日銀からのキャッシングです。
安倍首相は、いったい何を考えているのでしょうか。
政権維持のために、やけのやんぱちの状態です。
このままでは財政のハードランディングはいずれ不可避と思われます。

もう駄目かもわからんね。

こうして考えると、我が国の政治に頼るのは残念ながら非常に危険な状態です。
日本丸は機長も乗員も滅茶苦茶、燃料すら切れつつあります。
誠に情けないことですが、書いている私にも国家再建の秘策は思い当たりません。
家族や自分を守るために、私たちはいったいどうしたらよいのか。
それには、まず過去の歴史を振り返ること。
そして、気づいたひとから、自らを守る術を急ぐほかないのかもしれません。