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政務活動費に監査が入った

渋谷区議会

政務活動費の監査報告書が手元に届きました。
監査委員から私が使った政務活動費についても
「令和3年度の領収証を再調査する」
と調査依頼が来ていました。
特にやましい点はありませんが、監査の結果が気になっていました。
しかし、届いた監査結果報告書は予想外に簡素なものでした。

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監査は形だけ

渋谷区議会では議員一人当たり月額上限20万円の政務活動費が支給されます。
使った分の領収書と伝票を提出し、余った分は区議会に返却します。
監査委員は約7ヶ月に渡り全会派、全議員の伝票、領収証などを調べたようです。

監査報告書によると、大きな問題はないとの結果でした。

指摘された問題は、

  • クレジットカードの明細書の添付漏れ
  • 会計帳簿の調整漏れ
  • 領収書の宛名が名字のみだった
  • ポイントの控除漏れ

など軽微な問題だけが提起されていました。

監査委員は資金の使い方ではなく形式にこだわって調査したようです。
率直に言って、随分甘い監査だとの印象を持ちました。

監査委員の権限は絶大

監査委員は会計士や弁護士など公的資格を持った専門家が、区役所の公金支出を第三者の目線で点検するものです。
その代償として監査委員には相応の権限と待遇が与えられています。
監査委員は書類、伝票、領収証など自由にチェックできます。
議員なら情報公開請求して多額の手数料を払っても公開してもらえない資料が監査委員ならすべて手に入ります。
区役所の不正をチェックするための絶大が権限が与えられているのです。
そのプロの監査委員が重箱の隅を突いたようなアラ探しでは意味がないと思います。

本質的な監査が必要

今回の区議会議員の政務活動費の監査にあたっては、

・その内容が本当に適切なのか?
・本当に区民の税金で賄うべきものだったのか?

こうした納税者の視点で調査が必要だったと思います。
ひとつ具体的な問題の事例を挙げるならば、渋谷区議会では研修、講演会などを名目にすれば、一定の飲食費を政務活動費に計上できるようになっています。
飲み食いくらいは自分で払うべきだと私は思いますが、渋谷では議員が新年会や忘年会に出て会費を払うのにも公金支出が可能です。
どう考えても売名目的だと思います。
飲み食い以外にも、

・リース会社や再委託会社を用いた迂回支出はないか?
・政党への政策調査委託を模した政治献金はないか?
・政治活動、選挙活動への流用はないか?
・資金ロンダリングで個人借金返済に使われていないか?

など、政務活動費にはさまざまな論点が考えられます。

全国各地の地方議会で政務活動費の使い方に問題が指摘されています。
監査委員には専門知識を用いた監査を行い、「さすがプロだ」と納税者がうなるような問題点をずばり抉り出してほしいと思います。

公明党が意外に公明

監査報告に各会派ごとの科目別資金使途が掲載されていました。
自民党から私も含めた無所属まで、ほとんどの会派がほぼ満額使っています。
ところが、公明党だけが半分以上を残して区に返還していることがわかりました。

渋谷区議会公明党の政務活動費に注目。半分以上を残して区に返還している


上記の表の上から3番めが渋谷区議会公明党です。
1200万円の支給額のうち約560万円しか使っていません。
なんと残額約640万円を区に返しているのです。
偉いですね。

議員一人当たり年間240万円の政務活動費を使い切るのは意外と簡単です。
例えば政策チラシを業者に委託して各戸配布すれば50万円以上かかるので、自分の宣伝をしようと思えば簡単に使い切ることができます。

実際に政務活動費をどのように使っているのか、までは非公開ですが、渋谷区の公明党は必ずしも全額を使い切るという考え方ではないことが伺えます。


渋谷の公明党議員は横暴なカルト
長谷部区長の利権ベッタリ

などと私は日頃から批判していますが、政務活動費の使い方だけは意外に清潔であることが分かりました。
この調査結果を見ると横暴なのは一部の公明党議員だけで、本当の公明党は意外と公明な党なのかもしれません。
よう知らんけど。

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