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渋谷区のクラウドファンディングが大失敗だった件(前編)

渋谷区議会

渋谷区役所はこの夏、コロナ禍で苦しむ区内事業者のテコ入れ策として、1億円の区税を投じてクラウドファンディングを行いました。
区議会で最初にこの話を聞いたとき、私は頭の中がハテナ(?)マークでいっぱいになりました。
「なぜ区役所がクラウドファンディング??」と。
約2ヶ月のクラウドファンディングが終わったのは今月9月6日。
結果は私の予想通り、惨めな失敗に終わりました。
9月11日の本会議で長谷部区長に事情を伺いましたので、その内容を皆様にご報告します。
(※話が長いので前編と後編に分けてお送りします)

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クラウドファンディングとは

画期的な新商品を開発するときに、アイデアをベースにネットで資金を集めるのがクラウドファンディング。
無事に資金が集まって成功した暁には出資者に商品を届ける、というスタイルが一般的です。
有名な例としては、折りたたみ電動バイクの新商品「glafit」。
電気で動くバイクが折りたためる上に持ち運べる、というので一躍話題になり、目標300万円に対して、1億円以上の出資が集まるという大成功を収めました。
この場合、出資した人には完成したバイクが届けられます。
まだ世界のどこにも売っていない商品が出資者に一番に届けられる、それがクラウドファンディングの醍醐味。
募金とはっきり違うのはリターンがあることです。

glafitバイク GFR-01【機能編】

クラウドファンディング成功のキーワードは「夢」と「共感」です。
大手企業ならば自社の豊富な資源でガシガシ商品開発を進めるところですが、 クラウドファンディングをうまく使えば、資金の乏しい地方のベンチャー企業でも、多くの人から共感を集めることで、ネットで開発資金を稼ぐことができます。
夢見る力は大切です。

渋谷区の夢とは

それでは、渋谷区のクラウドファンディングの夢とは、いったいどんなものでしょうか。

渋谷区版クラウドファンディングは、区内のエンターテイメント産業やファッション産業、飲食業、理美容業からの声を受け、渋谷区に住む人はもちろん、渋谷で学ぶ人、働く人、そして訪れる人の力を借りて、「これからの渋谷」をつくるものです。
渋谷区の地域支援パッケージに、地域商店街や文化拠点の安全安心対策や、新しい街の魅力づくりを推進し、渋谷のカルチャーをつないでいきます。

渋谷区役所ホームページより引用

「これからの渋谷」を作るのが目的だそうです。
長々と書いてありますが、ずいぶん抽象的な夢です。
具体的に何をやるのかは書かれていません。
「夢」というよりは役人の作文のように曖昧模糊としています。
文章に説得力も共感力も、まるでありません。
電通や博報堂などの広告代理店に考えてもらったら、もうすこし夢のあるコピーが出来上がると思うのですが、大丈夫だろうか?
渋谷区が掲げた資金の獲得目標は「1億円」ですが、本当にこれで1億円も集まるのでしょうか?

1億円集めるのに、税金1億円も投入?

1億円の資金集めはけっこう大変です。
しかし区役所によると、クラウドファンディングを成功させるために、実は多額のおカネがいるのだそうです。
7月の区議会で長谷部区長から補正予算の提案があり、
クラウドファンディングを実施するために経費1億円が必要
との説明でした。
1億円集めるために税金が別途に1億円も必要だとは・・・。
私は呆れてポカーと口がだらしなく開いてしまいました。

税金1億円の内訳は・・・

税金1億円の使用目的は業者に支払う仲介手数料や、ライブ配信費用、非接触型決済機材配布、マスク・消毒液購入、ファッションショーの代金などだといいます。
1億円の資金を集めるための種銭(たねせん)として同額の1億円を税金で使いたい、というのです。

でもまてよ?
資金集めにお金がかかる?
なにか、怪しい匂いがしませんか?
儲け話に付いていったら逆にお金を取られてしまう。
オレオレ詐欺や悪徳セミナーでよくある手口です。

自民党から共産党までそろって賛成

「これは怪しい話だ」と私は速攻で見抜きました。
渋谷区がクラウドファンディングを始めるのは良いと思います。
何事もやってみなければわからない世界があります。
しかし、どうして税金1億円も使う必要があるのかが分かりません。
コロナで困ったお店を助けるクラウドファンディングに1億円必要なら、その1億円をすぐ使ってお店を助ければよいと思うのです。
クラウドファンディングは時間がかかるし、その間もコロナで苦しむお店が次つぎ潰れていきます。
目的と手段がアベコベになっています。
これが借金で苦しむ北海道夕張市ならともかく、東京都渋谷区は1千億円近い貯金があるのです。
そんな金持ちシブヤが、どうして募金をやる必要があるのでしょうか?

しかし、7月20日の区議会で1億円投入に反対したのは同会派の堀切ねんじん議員と金子の2名だけでした。
自民党から共産党まで、みんな長谷部区長に賛成です。
結局34名の議員のうち、32名の賛成でクラウドファンディング1億円は可決されました。
1億円といえば区民一人あたり約500円。
お金持ちのシブヤ区民は気にする必要もない金額なのでしょうか。

目標額が途中で変わった

こうして渋谷区のクラウドファンディングが始まったのが、予算案が議会を通過した2日後の7月22日のこと。
ところが、クラウドファンディングのホームページを見て、私はすぐ異変に気づきました。
クラウドファンディングの目標額が、議会で聞いた数字と違うのです。

目標額は42,890,000円

https://camp-fire.jp/projects/view/296128

公式ホームページには目標4289万円と書いてあります。

区議会に説明した目標は1億円ですが、4289万円となると、その半分以下です。
担当議員としてこの数字は一切聞いていません。
だいたい、この中途半端な金額はいったい何だ?
シブヤク(4289)をイメージしたのか・・・?

これでも目標達成なのか?

「どうして目標金額が下がったのか?」
「なにかの間違いだろう」
と不思議に思いながら、私はそのまま様子を見ていました。
スタート当初は最初は閑古鳥が鳴いていたサイトも、8月のお盆を過ぎると徐々に賑わい始めました。
そして、9月6日にはクラウドファンディングが終わり、ホームページにはなんと!
目標達成」と感謝状が張り出されました。

https://youmakeshibuya.com/fund/news/962/


目標達成のご挨拶」と書いてあります。
でも、全国から出資が集まったのは4472万円。
あれ、目標は1億円じゃなかったの?!
「1億円を集めるために区税1億円を使う」と議会で説明したのに、目標額を勝手に下げて良いのでしょうか。

長谷部区長に聞いてみた

9月11日の本会議で私は一般質問に立ち、この疑問を長谷部区長にぶつけてみました。
すると、長谷部区長からは驚きの答弁が返ってきたのです。

(後編に続く)

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